マンション追い焚きリフォーム:設置の流れと注意点

マンション追い焚きリフォーム

「お風呂の温度がすぐ冷めてしまう」「家族の入浴時間がバラバラで困る」——そんな悩みを解決してくれるのが“追い焚き機能”です。

一戸建てでは当たり前のように備わっている追い焚き機能ですが、実はマンションでも後付けリフォームが可能な場合があります。
ただし、マンションならではの制約や確認事項が多く、スムーズな設置には事前の準備が欠かせません。

この記事では、追い焚き機能を後付けする際の基本的な流れや、工事前にチェックしておきたい注意点を詳しくご紹介します。

追い焚きとは

マンション追い焚きリフォーム

追い焚きとは、一度お湯を張った浴槽の水温が下がったときに、再び温め直す機能のことです。
家族の入浴時間がずれている家庭や、長時間ゆったりとお風呂に入りたい方にはとても便利な機能です。

最近では、ガス給湯器や電気式のものなど、さまざまなタイプが登場しており、用途や住まいの設備に合わせて選ぶことができます。

追い焚きの仕組み

マンション追い焚きリフォーム

追い焚きの基本的な仕組みは、浴槽のお湯をいったん吸い上げて、給湯器やヒーターで加熱し、再び浴槽に戻すという流れです。
これにより、お湯を捨てずに何度でも温め直すことができ、節水や光熱費の面でもメリットがあります。

最近のシステムでは、自動で温度を保つ「保温機能」や、浴槽を洗浄する「自動洗浄機能」なども搭載されており、より快適なバスタイムが実現できます。

電気式と循環式の違い

追い焚きには主に「電気式」と「循環式(ガス式)」の2種類があります。
それぞれに特徴があり、設置条件やランニングコストに違いがあります。


🔸電気式
浴槽に設置されたヒーターでお湯を直接温める方式です。比較的設置が簡単で、配管工事が不要なタイプもありますが、温まり方がゆっくりで、電気代が高くつく場合があります。ユニットバスやマンションでも後付けしやすいのが利点です。

🔸循環式(ガス式)
浴槽のお湯を一度吸い上げて、ガス給湯器で加熱し、再び浴槽に戻す方式です。加熱が早く、効率も良いのが特徴ですが、配管の取り回しや給湯器の交換が必要になる場合もあり、工事のハードルはやや高めです。


どちらを選ぶかは、マンションの構造や既存設備、管理規約などにもよって変わるため、事前の確認が非常に重要です。

マンションで追い焚きを設置する流れ

マンション追い焚きリフォーム

マンションで追い焚き機能を導入するには、いくつかのステップを踏む必要があります。
戸建てとは異なり、共用部分との関わりや、設備面での制約も多いため、スムーズに進めるためには事前準備が重要です。

ここでは、追い焚き機能の設置に向けた主な流れと、それぞれのポイントを解説します。

給湯器の交換

マンション追い焚きリフォーム

追い焚き機能を追加するためには、多くの場合、追い焚き対応の給湯器への交換が必要です。
既存の給湯器が追い焚き非対応であるケースが多く、そのままでは機能を追加できません。

給湯器の交換には、ガスの配管接続や排気の取り回しなどの確認も必要になるため、まずは現在の機器の仕様を確認し、対応可能な給湯器を選定することが第一歩です。

配管工事の必要性

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追い焚き機能を使うには、浴槽と給湯器をつなぐ専用の循環配管が必要です。
新築時に追い焚き配管が設置されていない場合は、壁や床の中に新たに配管を通す工事が必要となります。

ただし、マンションでは構造上、床下や壁のスペースに制限があるため、配管ルートの確保が難しいケースも。
場合によっては、床を一部解体するなどの大掛かりな工事になることもあります。

ユニットバスの交換

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追い焚き機能を導入するには、浴槽側にも循環金具(追い焚き口)を設ける必要があります。

古いタイプのユニットバスでは、この金具を取り付けるスペースが確保できないこともあり、その場合はユニットバス全体の交換が必要となることもあります。
逆に、最近のユニットバスであれば、後付け対応がしやすいよう設計されているものもあるため、浴室の現状確認は必須です。

管理組合の許可

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マンションのリフォームでは、管理組合の許可が必要になるケースが多いです。
特に配管工事や給湯器の交換など、共用部分に関わる可能性がある場合は、事前に申請を行い、承認を得る必要があります。

また、工事中の騒音や作業時間に関しても、管理規約によって厳しく定められていることがあるため、事前の確認と調整が欠かせません。
リフォーム業者に相談しながら、必要書類の準備や申請手続きも進めていきましょう。

追い焚き設置のメリット

メリット

追い焚き機能は、ただ「お湯を温め直せる」というだけでなく、生活スタイルや家計にも嬉しいメリットがあります。ここでは、特に実感しやすい2つの利点についてご紹介します。

家族の入浴時間のずれに対応できる

家族の生活リズムが異なる家庭では、誰かが入浴した後に次の人が入るまでにお湯が冷めてしまうことがよくあります。
そのたびにお湯を足したり、沸かし直したりするのは手間もコストもかかりますよね。

追い焚き機能があれば、ボタン一つでお湯をちょうどいい温度に戻せるため、いつでも快適な入浴が可能です。
特に、仕事や学校、部活などで帰宅時間がバラバラなご家庭にとっては、毎日のストレスを大きく軽減してくれる便利な機能といえるでしょう。

光熱費の節約につながる可能性

追い焚き機能は一見、光熱費がかかりそうに思えますが、実は使い方次第で節約につながるケースもあります。
たとえば、何度もお湯を張り直すよりも、同じお湯を温め直して使う方が水道代やガス代の負担を抑えられることが多いのです。

また、最新の給湯器では高効率タイプも多く、省エネ性能が向上しているため、上手に使えばランニングコストも抑えられます。
さらに保温機能やタイマー設定なども活用することで、無駄なエネルギー消費を防ぎつつ快適なバスタイムを維持できます。

追い焚き設置のデメリット

デメリット

追い焚き機能には多くのメリットがありますが、その一方で事前に理解しておくべきデメリットや注意点もあります。
特にマンションの場合は、工事内容やコスト、周囲への配慮も重要です。導入後に後悔しないためにも、以下のような点を確認しておきましょう。

初期費用がかかる

追い焚き機能の設置には、給湯器の交換や配管工事、場合によってはユニットバスの改修などが必要になるため、それなりの初期費用が発生します。
マンションの場合、配管の通し方や工事の難易度によって、一般的に数十万円〜100万円近くのコストがかかることもあります。

また、既存設備の状態やマンションの構造によっては、追加の工事費が必要になる場合も。
費用感を事前に把握し、複数の業者に見積もりを依頼するなど、慎重な計画が大切です。

工事に伴う騒音や断水

追い焚き機能の設置工事では、壁や床の開口、配管の引き回し、給湯器の交換などを行うため、一定の騒音や振動が発生します。
また、作業中には一時的に水やガスの供給を止める必要があることもあり、住戸内だけでなく、近隣への影響にも配慮が必要です。

マンションの場合、工事の時間帯が管理規約で制限されているケースが多く、日数がかかることもあります。
工事の工程やスケジュールを事前にしっかり確認し、管理組合や隣接住戸への説明・配慮を怠らないようにしましょう。

追い焚き設置の注意点

マンションで追い焚き機能を導入する際には、事前に押さえておくべき注意点がいくつかあります。
スムーズにリフォームを進めるためには、技術面だけでなく管理規約や業者選びも含めて、総合的な確認が不可欠です。

ここでは、特に大切な3つのポイントを解説します。

給湯器の設置スペース

追い焚き機能に対応した給湯器は、一般的なものよりもサイズが大きくなる場合があります
そのため、現在の設置場所に新しい給湯器が収まるかどうか、スペースや周囲の構造を事前にチェックすることが重要です。

特にマンションでは、給湯器が共用廊下側のパイプスペース(PS)内に設置されているケースが多く、設置可能な機種が限られることもあります。
対応可能な製品の中から選ぶ必要があるため、現地調査を含めたプロの判断が必要になります。

管理組合との事前相談

マンションリフォームでは、共用部分に関わる工事には管理組合の許可が必要です。
追い焚き機能の設置は、給湯器や配管が共用部分にまたがる場合があるため、特に注意が必要です。

工事を始める前に、管理規約を確認し、事前に管理組合へ相談・申請を行うことが大切です。
場合によっては、工事内容の詳細な説明や図面、施工スケジュールの提出を求められることもあるため、余裕を持って準備を進めましょう。

信頼できる業者選び

追い焚き機能の設置は、専門的な知識と高い施工技術が求められるリフォームです。
経験の少ない業者に依頼してしまうと、後々トラブルの原因になることもあります。

マンション特有の構造や管理規約を熟知している、実績のあるリフォーム業者や設備会社を選ぶことが成功のカギです。
施工実績や口コミ、アフターサービスの内容なども含めて比較検討し、信頼できるパートナーを見つけましょう。
できれば、複数社から見積もりを取り、現地調査を依頼するのがおすすめです。

まとめ

まとめ

マンションでの追い焚き機能の設置は、快適なバスタイムを実現するための魅力的なリフォームのひとつです。
家族それぞれのライフスタイルに柔軟に対応できるだけでなく、上手に使えば光熱費の節約にもつながります。

一方で、給湯器や配管などの設備面、管理組合との調整、工事に伴う費用や騒音など、事前にしっかり確認しておきたいポイントも多くあります。
特にマンションでは構造的な制約があるため、リフォームの経験が豊富な信頼できる業者と相談しながら進めることが大切です。

「追い焚きをつけたいけれど、自宅でも本当にできるの?」と迷っている方は、まずは現地調査や見積もりを依頼してみるのも一つの方法です。
ご家庭の暮らしに合った最適なプランを見つけて、より快適な住まいを手に入れましょう。

東海でマンションリフォームはベータへご相談ください!

株式会社ベータ

マンションでの追い焚き機能の設置は、設備の制約や管理規約など、戸建てとは違った配慮が必要な工事です。
だからこそ、マンションリフォームの実績が豊富な専門業者に相談することが成功への近道です。

私たち株式会社ベータは、東海エリアを中心に、マンション特有の構造や管理組合とのやり取りを熟知したスタッフが在籍しており、現地調査からお見積もり、施工、アフターサポートまでトータルでサポートいたします。

「うちのマンションでも追い焚きが付けられる?」「費用感を知りたい」「他の水回りも一緒にリフォームできる?」といったご相談も、すべて無料でお受けしています。

東海エリアでマンションリフォームをお考えなら、ぜひ一度ベータへお気軽にご相談ください!
快適なお風呂時間と、暮らしの質をグッと上げるリフォームをご提案します。

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この記事を書いた人

森 卓也

森 卓也

㈱ベータ取締役。
平成元年生まれ。三重県亀山市出身。
慶應義塾大学大学院経営管理研究科(MBA)修了。
大学院在学中に不動産管理法人を設立し、20代で不動産オーナーに。
大学院(MBA)や不動産オーナーの経験を活かし、リフォーム費用を抑えるコツや信頼できる業者選びの秘訣など、リフォームに関して有益な情報を発信。

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