マンションの原状回復工事とは?費用・期間・工事内容を解説
マンションのオーナー様にとって、入居者様の退去は避けて通れない出来事です。そのたびに発生するのが「原状回復工事」ですが、「どこまでが自分の負担なのか」「入居者にどこまで請求できるのか」を正確に把握できていないケースは少なくありません。
原状回復の範囲や費用負担は、貸主・借主どちらか一方の言い分だけで決まるものではなく、民法や国土交通省のガイドラインという明確な基準に沿って判断されます。この基準を知らずに対応すると、入居者との間でトラブルになったり、必要以上の費用をオーナー様が抱え込んでしまったりすることがあります。
本記事では、マンションの原状回復工事について、基本的な考え方から工事内容、費用相場と負担区分、工事期間の目安、そして原状回復のタイミングでリフォームを加えて収益を改善する方法まで、体系的に解説していきます。
目次
マンションの原状回復工事とは?
原状回復の基本的な意味と善管注意義務

原状回復とは、入居者が部屋を借りたときの状態に戻すことではありません。国土交通省が公表している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」は、原状回復を「賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義しています。この定義は、多くの賃貸借契約の実務や裁判所の判断でも参照されている基準です。
「善管注意義務」とは、民法400条が定める「善良な管理者の注意」をもって物を保存する義務のことです。この義務は、賃貸借契約における賃借人にも当然に及びます。入居者は借りている部屋を、自分の持ち物と同じ感覚で雑に扱ってよいわけではありません。契約や取引上の常識に照らして適切に使い、保存する義務を負っています。この義務に違反して生じた汚損や破損は、入居者の負担で直す必要があります。
一方で、2020年4月に施行された改正民法621条は、賃借人の原状回復義務についてこう定めています。「賃借人は、賃借物を受け取った後にこれに生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く。以下この条において同じ。)がある場合において、賃貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う」(民法621条)。つまり、通常の使い方をしていて生じた損耗(通常損耗)や、時間の経過とともに自然に生じる劣化(経年変化)は、そもそも入居者の原状回復義務の対象から除かれているということです。
オーナー様が「入居前の状態に完全に戻してほしい」という感覚で入居者に費用を求めても、通常損耗・経年変化の部分は法律上請求できません。この線引きを正しく理解しておくことが、退去時のトラブルを防ぐ第一歩になります。
経年劣化と原状回復範囲の違い

「経年劣化(経年変化)」とは、建物や設備が時間の経過とともに自然に古くなっていく現象そのものを指します。日照によるクロスの変色、家具の設置による多少の床のへこみ、画鋲の穴程度の壁の傷、フローリングの色あせなどが代表例です。これらは通常の生活をしていれば誰にでも生じるものです。国土交通省のガイドラインは、こうした経年変化や通常損耗にかかる修繕費用は、賃料に含まれるものとして、賃貸人が負担すべき費用と整理しています。入居者から受け取る家賃には、通常の傷みを直すための費用があらかじめ織り込まれている、という考え方です。
これに対して原状回復の対象となるのは、入居者の不注意や手入れ不足によって生じた損耗や、通常の使用を明らかに超える使い方によって生じた損傷です。具体的には、飲み物をこぼしたまま放置してできたシミ、タバコのヤニによる著しい変色、ペットによる引っかき傷、結露を放置したことで発生したカビなどが挙げられます。同じ「クロスの汚れ」であっても、扱いは原因によって変わります。日照による自然な変色は経年変化、手入れ不足による黒ずみやカビは原状回復の対象、というように、原因を切り分けて考える点に注意が必要です。
この線引きを曖昧にしたまま退去精算を進めると、入居者との間で疑問や不満につながるため、双方にとってこの違いを正確に理解しておく意味があります。
原状回復/リフォーム/リノベーションの違い

「原状回復」「リフォーム」「リノベーション」は似た文脈で使われますが、目的も費用の性質もまったく異なります。
原状回復は、あくまで「入居者が生活したことで生じた損耗を、賃貸借契約上の義務に基づいて元の状態に戻す工事」です。目的は現状の回復であり、設備のグレードを上げることは含まれません。費用は前述のとおり、通常損耗・経年変化の部分はオーナー負担、故意・過失や善管注意義務違反による部分は入居者負担というように、契約と法律に基づいて分担されます。
一方リフォームは、老朽化した設備や内装を新しくする、もしくは間取りや機能を改善する工事全般を指し、原状回復の範囲を超える工事です。たとえば退去後のクロス全面張り替えのタイミングで、あわせて照明をLED化する、キッチンを最新型に交換するといった工事はリフォームにあたり、その差額分は基本的にオーナー様の投資判断による負担になります。
リノベーションはさらに範囲が広く、間取りの変更や配管・配線のやり直しなど、建物の性能や価値を大きく変える工事を指します。原状回復や部分的なリフォームでは対応しきれない、築年数の古い物件の資産価値向上を狙う場合に検討されることが多い工事です。
退去のタイミングは、原状回復にとどめるか、リフォームまで踏み込むかを判断する良い機会でもあります。次の入居者を早く決めたい、家賃を維持・向上させたいといった目的がある場合は、原状回復とあわせてリフォームを検討する価値があります。この点については、記事の後半で改めて解説します。
マンションの原状回復工事の主な内容
ハウスクリーニング

退去後の原状回復工事で、多くの物件で発生するのがハウスクリーニングです。キッチンの油汚れ、浴室・洗面所の水垢やカビ、トイレの黄ばみ、エアコン内部のほこりなど、日常の掃除だけでは落としきれない汚れを、専用の機材や洗剤を使って一度にリセットする工事です。
ハウスクリーニングの費用は、入居者の通常の生活によって生じる範囲の汚れであれば、経年変化・通常損耗と同様にオーナー負担で行うのが原則です。ただし、喫煙による著しいヤニ汚れやペット飼育による臭い・汚損など、通常の使用を超える汚れが原因の場合は、その部分に限り入居者へ請求できる余地があります。
壁紙・天井クロスの張り替え

壁紙(クロス)の張り替えは、原状回復工事の中でもっとも頻度が高い工事のひとつです。量産型のクロスは1平方メートルあたり1,000円~1,500円程度が目安です。6畳程度の居室であれば、材料費・施工費をあわせて3万円~5万円程度が一般的な相場とされています。デザイン性の高い機能性クロス(消臭・防カビ・撥水加工など)を選ぶ場合は、この相場よりも高くなります。
前述のとおり、日照による自然な変色は経年変化としてオーナー負担、タバコのヤニによる変色やカビの発生を放置した結果の損傷は入居者負担というように、同じ「クロスの張り替え」でも原因によって負担者が変わります。国土交通省のガイドラインは、クロスの耐用年数を6年とする経過年数による減価の考え方を採用しており、入居期間が長いほど入居者の負担は小さくなります(詳しくは後述します)。
床材の張り替え・畳の交換

フローリングの床材は、経年変化による色あせや、家具の設置による軽微なへこみは通常損耗として扱われます。一方、飲み物や水漏れを放置してできたシミ、キャスター付き椅子の使用による深い傷、ペットによる引っかき傷などは、入居者の善管注意義務違反として請求の対象になり得ます。国土交通省のガイドラインでは、フローリングの部分的な補修は経過年数を考慮しないとされており、クロスのように一律6年で負担割合が減っていくわけではありません。フローリング全体を張り替える場合に限り、建物の耐用年数をもとにした直線を想定して負担割合を算定するという、別の考え方が採られています。なお、カーペットやクッションフロアは、クロスと同じく6年で残存価値がほぼなくなる考え方が採用されています。
和室が残っているマンションでは、畳の交換が必要になる場合もあります。畳の手入れ方法は3種類です。表面のい草だけを新しくする「表替え」(6畳で1万8,000円~5万4,000円程度)、芯材はそのままに古い畳表を裏返して使う「裏返し」、畳床から丸ごと新しくする「新調」(1畳あたり1万円~2万5,000円程度)があり、傷み具合に応じて選びます。畳表はガイドライン上、消耗が著しく減価償却資産の考え方になじまないとして、経過年数を考慮しない扱いになっています。日焼けやい草の自然な変色は通常損耗にあたる一方、水濡れの放置によるカビや、家具の重みで残った深いへこみなどは入居者負担になり得ます。
設備機器の修理・交換

エアコン、給湯器、換気扇、ガスコンロ、インターホンといった設備機器は、経年劣化による故障・不具合であれば、修理・交換の費用は原則としてオーナー負担です。民法606条は「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う」と定めており、設備の維持管理はもともとオーナー側の責任とされています。
ただし、入居者が誤った使い方をして故障させた場合や、水回りの排水口を清掃せずに詰まらせて設備を傷めた場合など、入居者の使用方法に起因する故障は、入居者負担になることがあります。設備の耐用年数は機器ごとに異なるため、交換のタイミングでは「経年劣化による寿命なのか」「使用方法による故障なのか」を切り分けて判断することが重要です。判断に迷うケースでは、無理に入居者へ請求せず、管理会社や施工業者に状況を確認したうえで対応する姿勢がトラブル防止につながります。
マンションの原状回復工事の費用と負担区分
費用相場の目安

原状回復工事全体の費用は、間取りや損耗の程度によって幅があります。目安としてはワンルーム・1Kで2万円~5万円程度、1DK・1LDKで3万円~8万円程度、2DK・2LDK以上で5万円~11万円程度とされています。この金額には、ハウスクリーニング・クロスの部分張り替え・軽微な補修が含まれることが多くなります。クロスの全面張り替えや床材の張り替えが必要になると、これより高くなるのが一般的です。
この金額差が生まれる一番の理由は、部屋のどこまで手を入れる必要があるかという点にあります。壁の一面だけの張り替えで済むのか、床材まで及ぶのかによって、同じ間取りでも費用は数万円単位で変わってきます。
ただし、実際の費用は、損耗の範囲や使用するクロス・床材のグレード、施工業者の単価などによって大きく異なります。正確な金額を知るには、実際に部屋の状態を隅々まで確認したうえでの見積もりが欠かせません。インターネット上の相場情報だけを根拠に金額を決めてしまうと、実際の損耗状況と合わず、入居者との交渉で行き違いが生じることもあるため注意が必要です。本記事の相場もあくまで参考値として捉え、最終的な金額は必ず現地確認後の見積もりで確認してください。
オーナーと入居者の費用負担の分かれ方

費用負担の分かれ方を整理すると、次のようになります。
オーナー負担になりやすいもの:日照によるクロスの変色、家具の設置による床のへこみ、画鋲程度の壁の穴、次の入居者を迎えるための通常のハウスクリーニング、経年劣化による設備の故障・交換。
入居者負担になりやすいもの:喫煙による著しいヤニ汚れ、飲み物や水漏れの放置によるシミ・カビ、ペットによる傷や臭い、善管注意義務違反にあたる清掃不足による汚損、故意・過失による設備の破損。
この整理はあくまで原則です。実際の負担割合は、前述した経過年数による減価(クロスは耐用年数6年、フローリングの部分補修は経過年数を考慮しないなど、部位ごとに考え方が異なります)を加味して計算します。クロスやカーペットのように6年で負担がほぼなくなる部位は、入居期間が長いほど入居者へ請求できる金額が小さくなります。この点は、オーナー様・入居者様の双方が知っておくべきポイントです。退去立会いの場で「これはオーナー負担」「これは入居者負担」とその場で断定するのは避けたほうが安全です。判断に迷う損耗は写真を残し、後日、経過年数や修繕範囲を確認したうえで金額を提示する流れにすると、入居者側の納得も得やすくなります。
費用負担の特約とガイドライン

民法621条は、通常損耗・経年変化を入居者の原状回復義務の対象から除いていますが、これはあくまで特約がない場合の原則です。契約自由の原則により、賃貸借契約であらかじめ「通常損耗の一部も入居者が負担する」という特約を結ぶこと自体は可能とされています。
もっとも、この種の特約が無制限に有効になるわけではありません。最高裁判所は平成17年12月16日の判決で、通常損耗の補修費用を入居者に負担させる特約について、少なくとも入居者がその内容を明確に認識し、納得したうえで合意していると認められることが必要だという考え方を示しました。特約の存在を契約書の片隅に小さく記載しただけの場合や、口頭で十分な説明をしないまま合意させた場合は、特約自体が無効と判断される可能性があります。
オーナー様が独自の特約を設ける場合は、工事の範囲・金額の算定方法を契約書に具体的に明記し、契約時に入居者へ丁寧に説明しておくことが重要です。
マンションの原状回復工事の期間と進め方
物件の広さ別の工事期間の目安

原状回復工事にかかる期間は、間取りと損耗の程度によって変わります。ワンルーム・1Kのようなクロス張り替えとハウスクリーニングが中心の工事であれば、1週間から10日程度で完了することが多くなります。1LDK・2DKになると施工範囲が広がる分、10日前後を見込んでおくと安心です。床材の張り替えや設備の交換が重なる2LDK以上のファミリータイプでは、2週間以上かかるケースも珍しくありません。
これらはあくまで工事そのものの目安期間です。部材の発注状況や施工業者の予定によっては、さらに日数がかかる場合もあります。特に、輸入クロスや特注サイズの建具など、取り寄せに時間のかかる部材を使う場合は、着工前の準備期間そのものが長くなる点に注意が必要です。次の入居者の募集スケジュールを立てる際は、工事完了日ぴったりに合わせるのではなく、数日の余裕をもった工期を見込んでおくことをおすすめします。
解約通知から引き渡しまでの流れ

一般的な流れは、入居者からの解約通知を受け取ることから始まります。多くの居住用賃貸借契約では、解約予告期間を1か月前と定めていることが一般的です。ただし契約によって期間が異なるため、まずは契約書の記載を確認します。
解約通知を受けたら、退去日に合わせて退去立会いの日程を調整します。立会いでは、オーナー様側と入居者様が一緒に室内を確認し、傷や汚れの箇所・程度を記録します。この記録が、後の費用負担の判断根拠になるため、写真を残しておくことが望ましいです。立会いの内容をもとに施工業者へ見積もりを依頼し、工事範囲と概算費用を確定させます。入居者負担分がある場合は、この段階で説明し、合意を得ておくとトラブルを防げます。
見積もりが確定したら工事に着手します。完了後は仕上がりを確認したうえで、次の入居者の募集や引き渡しの準備に進みます。空室期間を短くしたい場合は、退去が決まった時点で施工業者との日程調整を早めに始めておくことが有効です。そうすることで、工事完了から入居者募集開始までの空白を短縮できます。
工事期間を左右する主な要因

工事期間は、主に3つの要因で変動します。1つ目は損耗の程度です。クロスの部分張り替えで済む場合と、床材やユニットバスの交換まで必要な場合とでは、工期に大きな差が出ます。2つ目は施工業者の繁忙期です。転勤や新生活が集中する2月から3月は依頼が集中しやすく、通常より着工までの待ち時間が長くなる傾向があります。この時期に退去が見込まれる場合は、早めに業者へ相談しておくことが重要です。3つ目は部材の入荷状況です。特殊なクロスや在庫の少ない設備を指定すると、取り寄せに日数がかかることがあります。
これらの要因を踏まえると、退去が決まった時点でできるだけ早く現地を確認し、必要な工事内容と部材を見極めておくことが、工期短縮の一番の近道になります。
原状回復にリフォームを加えて収益を改善する
空室対策・家賃下落リスクの緩和につながる

原状回復工事は、次の入居者を迎える前に必ず発生する工程です。このタイミングは、追加の工事費用を最小限に抑えながら、物件の印象を底上げできる数少ない機会でもあります。たとえばクロスの張り替えが必要な範囲であれば、色柄をワントーン明るいものに変える、床材の張り替えにあわせてクッションフロアを木目調の新しいデザインに更新するといった工夫だけでも、内見時の第一印象は大きく変わります。
築年数の経過したマンションほど、周辺の新築・築浅物件と比較されやすくなります。原状回復だけにとどめた部屋は「普通」の印象で終わってしまいがちです。逆に、原状回復とあわせて水回りの一部をリフォームする、照明をLED化するといった手を加えると、同じ家賃でも選ばれやすい部屋になります。結果として、空室期間の長期化や家賃の下落を防ぐ効果が期待できます。特に、水回り設備の古さや使い勝手の悪さは、内見時に敬遠されやすいポイントです。原状回復で手を入れるついでに、優先して検討する価値があります。
限られた予算で満室を達成した改善事例

大がかりなリノベーションをしなくても、原状回復の範囲に近い予算感でできる工夫は複数あります。たとえば、クロスの張り替えにあわせて壁一面だけアクセントクロスを取り入れる、洗面台や水栓金具を最新のデザインに交換する、玄関の照明をセンサー付きに変えるといった工夫です。こうした部分的な改善は、原状回復工事に追加する形で比較的取り入れやすく、費用対効果に優れています。
こうした部分的なアップデートは、写真映えのしやすさにもつながります。賃貸情報サイトへの掲載写真の印象を底上げする効果も期待できます。どこにどれだけ予算を配分すれば入居希望者に響くのかは、物件の立地やターゲット層によって変わります。原状回復の見積もりを取る段階で、リフォームを含めた提案ができる業者に相談しておくと、無駄のない判断がしやすくなります。
なお、アパートを所有されている場合の原状回復とリフォームの考え方は、基本的な負担区分は同様ですが、木造・軽量鉄骨造ならではの工事の注意点もあります。あわせてアパートリフォームの費用相場や工事の種類もご確認ください。
東海エリアのマンション原状回復工事はベータにお任せください!

ここまで、マンションの原状回復工事について、基本的な考え方から工事内容、費用の負担区分、期間の目安、リフォームによる収益改善の方法まで解説してきました。
とはいえ、実際の物件でどこまでが通常損耗にあたるのか、どの程度の工事が必要なのかは、現地を確認しなければ正確には判断できません。同じ「クロスの変色」でも、原因によって扱いが変わるため、実物を見て初めて判断できる部分が数多くあります。
私たちベータは、東海エリアを中心にマンション・アパートの原状回復工事とリフォームのご相談に対応しています。退去立会いの記録や写真をもとに、経年変化と入居者負担分を切り分けたうえで、無駄のない工事内容とお見積りをご提案いたします。
原状回復にあわせて空室対策のリフォームを検討したい場合も、予算に応じた優先順位のご提案が可能です。入居ターゲットに合わせた改善点の優先順位を一緒に整理し、クロスや床材のグレード選びについても、納得いただけるまで丁寧にご説明します。複数の物件を所有されているオーナー様には、退去のたびに個別対応するのではなく、年間を通じた原状回復・リフォームの計画をご提案することも可能です。
工事期間についても、繁忙期の混雑状況や部材の入荷状況を踏まえたうえで、現実的なスケジュールをご提示します。工事完了後のアフターフォローも承っています。引き渡し後に不具合が見つかった場合も、遠慮なくご連絡ください。マンションだけでなく、アパート・戸建て・店舗・オフィスなど、幅広い物件種別の原状回復とリフォームに対応してきた実績があります。
退去が決まった、あるいは近く決まりそうという段階で構いません。東海エリアでマンションの原状回復工事をご検討の際は、ぜひお気軽にベータまでお問い合わせください。
まとめ

マンションの原状回復工事は、単に「入居前の状態に戻す」ものではなく、民法621条が定めるとおり、通常の使用による損耗や経年変化を除いた損傷を元に戻す工事です。日照によるクロスの変色や家具設置による軽微な床のへこみといった経年変化はオーナー負担、喫煙による著しい汚れやペットによる傷などは、入居者に費用負担を求められる可能性がある部分、という区分をまず押さえておく必要があります。
工事内容はハウスクリーニング・クロスの張り替え・床材や畳の交換・設備機器の修理交換が中心で、費用は間取りや工事内容によって2万円程度から10万円を超えるケースまで幅があります。クロスやカーペットには耐用年数6年という減価の考え方があり、入居期間が長いほど入居者へ請求できる金額は小さくなる一方、フローリングの部分補修や畳表のように経過年数を考慮しない部位もある点も、費用負担を判断するうえで欠かせない知識です。特約を設ける場合は、最高裁判所の判例が示すとおり、入居者が内容を明確に理解し納得していることが前提になります。
工事期間は間取りや損耗の程度によって1週間から2週間以上まで幅があり、繁忙期や部材の入荷状況によっても変わるため、退去が決まった段階で早めに現地確認と業者への相談を進めることが、スムーズな引き渡しにつながります。そして、原状回復のタイミングは、費用を抑えながら物件の印象を底上げできる貴重な機会でもあります。クロスの色柄や水回りの一部リフォームなど、小さな工夫を積み重ねることで、空室対策や家賃下落の防止にもつなげられます。
負担区分や特約の有効性で判断に迷ったときは、無理に自己判断で進めず、実績のある施工業者や管理会社に早めに相談することが、オーナー様・入居者様双方にとって納得のいく原状回復への近道です。





