アパートのリフォーム期間はどのくらい?内容別の目安と短縮のコツ

アパートを経営していると、入居者の退去に伴うリフォームは避けて通れません。

しかし「一体どのくらいの期間がかかるのか」「いつから準備を始めればいいのか」が分からず、不安を感じているオーナー様も多いのではないでしょうか。

リフォームにかかる期間の見通しが立たないまま工事を進めてしまうと、空室期間が想定以上に長引き、その分の家賃収入が失われてしまいます

本記事では、アパートリフォームの内容別にかかる期間の目安から、工期を短縮するための具体的なポイント、実施時に気をつけるべき注意点までを詳しく解説していきます。

これから退去者の受け入れ準備を進めるオーナー様も、これまで感覚的にリフォームを手配していたという方も、ぜひ参考にしてください。

アパートのリフォーム期間を把握しておくべき理由

アパート経営において、リフォーム期間を正確に把握しておくことには大きな意味があります。

まず前提として、入居者が退去してから次の入居者が入るまでの期間は、部屋が空室の状態になります

空室ということは、その部屋からの家賃収入が一切発生しないということです。

つまり、リフォームにかかる期間が長引けば長引くほど、オーナー様が得られるはずだった家賃収入が失われていくことになります。

例えば、家賃7万円の部屋で本来なら2週間で終わるはずのリフォームが1ヶ月かかってしまった場合、単純計算でも約3万5,000円の機会損失が生じる計算です。

これが複数戸で重なれば、経営全体への影響は決して小さくありません

さらに、リフォーム期間の見通しが立っていないと、次の入居者募集を開始するタイミングも定まらず、結果として空室期間そのものが延びてしまうという悪循環に陥りやすくなります。

一方で、リフォームにかかる期間をあらかじめ把握しておけば、退去が決まった時点から逆算してスケジュールを組むことができます。

工事の完了日が見えていれば、その少し前から入居者募集を開始することも可能になり、空室期間の短縮にもつながるでしょう。

このように、リフォーム期間の把握は単なる工程管理にとどまらず、アパート経営の収益性を左右する重要な要素だといえます。

次の章では、実際にアパートでどのようなリフォームが行われているのか、具体的な種類を見ていきましょう。

アパートでの主なリフォームの種類

一口に「アパートのリフォーム」といっても、その内容は多岐にわたります。

入居者が退去した後、次の入居者を迎え入れるために行われる原状回復のリフォームもあれば、築年数の経過に応じて計画的に実施する設備の入れ替えもあります。

ここでは、アパート経営において特に実施される機会が多い、代表的な4つのリフォームについて解説していきます。

クロス・床材の張り替え

原状回復リフォームの中でも、もっとも実施される頻度が高いのがクロス(壁紙)と床材の張り替えです。

入居期間が長くなるほど、壁紙は日焼けや黄ばみなどの経年劣化が目立つようになり、床材にも傷や汚れが蓄積していきます。

壁紙については部分的な張り替えも可能ですが、既存部分と新しい部分とで色味や質感に差が出てしまい、部屋全体のバランスが崩れて見えることがあります。

そのため、実務上は天井を含めた全面張り替えを選択するケースが一般的です。

床材についても、フローリングやクッションフロアの傷み具合によっては全面的な張り替えが必要になります。

壁紙と床材を同時に張り替えることで、部屋全体の印象が大きく変わり、前の入居者の生活感がほとんど感じられない状態に仕上げることが可能です。

内見に訪れた入居希望者に良い第一印象を与えられるという点でも、優先度の高いリフォームだといえるでしょう。

和室から洋室への変更

2000年より前に建てられたファミリー向けの物件では、和室が設けられているケースも少なくありません。

しかし現在では、洋室のみの間取りを希望する入居者が主流になりつつあります。

和室が残っていると、退去時に畳の表替え費用が発生することも敬遠される理由のひとつです。

こうした背景から、和室をフローリングの洋室へと変更するリフォームを実施するオーナー様が増えています。

あわせて、押し入れをクローゼットへと改修することで、収納の使い勝手も向上し、入居希望者からの反響アップも期待できるでしょう。

間取りの古さは入居者の検討候補から外れる要因になりやすいため、築年数が経過した物件では特に検討したいリフォームのひとつです。

エアコン・給湯器の交換

エアコンや給湯器といった住宅設備は、製造から10年ほどが経過すると経年劣化が進み、不具合や故障が起こりやすくなります。

エアコンは夏場、給湯器は冬場に故障のリスクが高まる傾向があり、繁忙期と重なると交換工事の日程調整が難しくなることも珍しくありません。

万が一、入居中に設備が故障してしまうと、入居者からのクレームにつながるだけでなく、対応の遅れが退去の一因になってしまう可能性もあります。

そのため、製造から10年を超えているエアコンや給湯器については、退去のタイミングで新しいものへ交換しておくことをおすすめします

設備を刷新しておくことで、入居後のトラブルを未然に防げるだけでなく、入居希望者への訴求ポイントとしてもアピールしやすくなるでしょう。

水回りのリフォーム

浴室、キッチン、トイレ、洗面台といった水回り設備は、入居希望者が部屋を選ぶ際に特に重視するポイントのひとつです。

水回りが古びていると、それだけで内見時の印象が大きく下がってしまい、他の条件が良くても成約につながらないケースも見られます。

理想的な水回りリフォームとしては、以下のような内容が挙げられます。

箇所リフォーム内容
浴室ユニットバスへの入れ替え
キッチン新品の流し台やシステムキッチンへの交換
トイレ新しい便器への交換
洗面台洗面化粧台の新規設置

これらに加えて、洗濯機パンやシャンプードレッサーの設置なども、入居希望者への大きなアピールポイントになります。

水回りは工事の規模が大きくなりやすい分、費用も期間もかかりやすい箇所ですが、その分だけ成約率や入居後の満足度への貢献度も高いといえるでしょう。

アパートのリフォーム期間の目安【内容別】

リフォームの種類が分かったところで、ここからは本題である具体的な工事期間の目安について解説していきます。

工事の規模や内容によって必要な日数は大きく異なるため、内容別に把握しておくことが計画立案の第一歩となります。

内装(クロス・床)の期間目安

クロスや床材の張り替えのみであれば、比較的短期間で完了することが多く、目安としては数日から1週間程度です。

ワンルームや1Kのようにコンパクトな間取りであれば、さらに短い期間で仕上がることもあります。

一方で、壁や天井に大きな穴や損傷がある場合は、下地の補修が必要になるため、その分だけ工期が延びる点には注意が必要です。

また、乾燥や接着剤の硬化にも一定の時間がかかるため、急いで詰め込みすぎたスケジュールは仕上がりの品質低下につながる恐れもあります。

余裕を持ったスケジュールを組むことが、結果的にトラブルの防止にもつながるでしょう。

水回り・設備交換の期間目安

水回りのリフォームやエアコン・給湯器の交換は、内装工事に比べて期間が長くなる傾向にあります。

一般的な目安は以下の通りです。

工事内容期間の目安
エアコン・給湯器の交換のみ半日〜1日程度
トイレ・洗面台の交換1〜2日程度
キッチンの交換2〜4日程度
浴室のユニットバス化3〜5日程度
水回り全体をまとめて交換1〜2週間程度

上記はあくまで目安であり、配管の老朽化や下地の腐食といった予期せぬ問題が見つかった場合、工期はさらに延びる可能性があります

特に築年数が古い物件では、床下や壁の内部に想定外の劣化が隠れているケースも少なくないため、事前の現地確認を丁寧に行うことが重要です。

退去から募集再開までの全体の流れ

実際には、上記のような個別の工事を組み合わせて実施することが一般的です。

クロス・床の張り替えに加えて水回りの一部交換なども行う、標準的な原状回復リフォームの場合、全体としては1〜3週間程度が目安となります。

工事箇所が多くなる場合は、これよりも1週間程度長くなることもあるでしょう。

さらに、間取りの変更を伴うスケルトンリフォーム(フルリフォーム)のような大掛かりな工事になると、数ヶ月単位の期間が必要になるケースもあります。

退去から募集再開までの大まかな流れを整理すると、以下のようになります。

  1. 入居者からの退去連絡を受ける
  2. 部屋の現状を確認し、必要な工事内容を洗い出す
  3. リフォーム会社に見積もりと工期を依頼する
  4. スケジュールを確定し、工事に着手する
  5. 工事完了後、清掃や最終確認を行う
  6. 入居者募集を開始する

工事完了を待ってから募集を開始するのではなく、工事期間中から並行して募集活動を進めておくことも、空室期間を短くするための有効な手段のひとつです。

次の章では、こうした期間をできるだけ短縮するための具体的なポイントを紹介していきます。

アパートのリフォーム期間を短縮するポイント

リフォーム期間は、工夫次第である程度短縮することが可能です。

ここでは、多くの賃貸経営者が実践している短縮のポイントを2つ紹介します。

退去前から打ち合わせを早めに始める

多くの賃貸借契約では、退去の1ヶ月から2ヶ月前には解約の連絡が入る仕組みになっています。

この連絡を受けた段階で、できるだけ早くリフォーム会社への相談を始めることが、期間短縮の第一歩です。

退去後にゼロから会社を探し始めると、日程調整だけで数日から数週間を要してしまうこともあります。

特に、1月から3月にかけての賃貸繁忙期は入退去が集中し、リフォーム業者のスケジュールもすぐに埋まってしまう傾向にあります。

繁忙期に退去が重なりそうな場合は、通常期以上に早めの打ち合わせを意識しておくとよいでしょう。

事前に部屋の現状を伝え、おおよその工事内容と見積もりを取得しておくことで、退去後すぐに着工できる体制を整えられます。

内容をまとめて一括で依頼する

クロスの張り替え、設備交換、水回りのリフォームなど、複数の工事をバラバラに発注するのではなく、まとめて一括で依頼することも期間短縮につながります。

工事を分割して依頼してしまうと、そのたびに業者の日程調整が発生し、結果として全体の工期が間延びしてしまいます。

一括発注であれば、業者側も効率的な工程を組みやすくなり、無駄な待機時間を減らすことが可能です。

また、複数の工事を同一業者にまとめて依頼することで、コミュニケーションの手間が減り、見積もりや請求のやり取りもシンプルになるというメリットもあります。

信頼できるリフォーム会社を一社見つけておき、長期的なパートナーとして付き合っていくことも、結果的にはスムーズな工事進行につながるでしょう。

アパートをリフォームする際の注意点

期間短縮のポイントとあわせて、リフォームを実施する際に押さえておきたい注意点についても確認しておきましょう。

計画的に行い空室期間を長引かせない

リフォームは、行き当たりばったりで進めてしまうと空室期間が想定以上に長引いてしまうリスクがあります。

退去連絡を受けてから慌てて業者を探したり、工事内容を都度追加で決めたりしていると、そのたびにスケジュールが後ろ倒しになってしまいます

そのため、退去の連絡を受けた時点で、あらかじめ工事の優先順位や予算の上限を決めておくことが大切です。

「どこまでのリフォームを行うか」を事前に基準として持っておくことで、迷いのない意思決定が可能になり、結果として工期の短縮にもつながります。

また、想定外の劣化が見つかった場合に備えて、多少の予備日をスケジュールに組み込んでおくことも安心材料になるでしょう。

ターゲット層と費用対効果を意識する

リフォームは、闇雲に費用をかければよいというものではありません。

物件が想定している入居者層に合わせて、必要な設備やデザインを選ぶことが、費用対効果を高めるうえで重要なポイントです。

例えば、単身者向けの物件であれば宅配ボックスやインターネット無料といった設備が好まれる傾向にありますし、ファミリー向けの物件であれば収納力や生活動線の使いやすさが重視される傾向にあります。

リフォームの効果を測る指標として、以下のような計算方法を活用する方法もあります。

リフォーム利回り={(リフォーム後の想定賃料-現状の賃料)×12ヶ月}÷リフォーム費用

例えば、リフォーム費用が30万円で、リフォームによって家賃が8万円から8万5,000円に上がる見込みがある場合、以下のような計算になります。

{(8万5,000円-8万円)×12ヶ月}÷30万円=20%

このように数字で費用対効果を可視化しておくことで、投資判断がしやすくなります

見た目の印象だけでなく、こうした指標も参考にしながら、リフォーム内容を検討していくとよいでしょう。

築20年超の物件は劣化状況も確認する

築年数が20年を超えている物件については、表面的なクロスの張り替えだけでなく、建物内部の劣化状況もあわせて確認しておくことが重要です。

具体的には、以下のような箇所に注意が必要です。

  • 床の歪みや床鳴り
  • 建具(ドアや窓)の腐食
  • 配管の劣化や水漏れの兆候

これらの問題を見逃したまま表面的なリフォームだけを行ってしまうと、入居後にトラブルが発生し、かえって信頼を損なう結果になりかねません。

築年数が古い物件では、リフォーム費用の1割程度を予備費として確保しておくなど、想定外の出費にも対応できる準備をしておくと安心です。

場合によっては、部分的なリフォームではなく、間取りの変更まで含めたリノベーションの検討も視野に入れるとよいでしょう。

東海エリアのアパートリフォームはベータにお任せください!

株式会社ベータ

ここまで、アパートリフォームの期間や進め方について解説してきましたが、実際の工事内容や工期は物件の状態によって一つひとつ異なります。

**「自分の物件の場合、実際どのくらいの期間がかかるのか知りたい」「信頼できるリフォーム会社に相談したい」**という方は、ぜひ一度専門会社に相談してみることをおすすめします。

私たちベータは、東海エリアを中心にアパート・マンションのリフォーム実績を数多く積んできました。

物件の状況やオーナー様のご要望を丁寧にヒアリングしたうえで、空室期間をできるだけ短縮できるスケジュールと、費用対効果の高いリフォームプランをご提案しています。

退去連絡を受けたタイミングでのご相談はもちろん、これから複数戸のリフォームを計画的に進めていきたいというオーナー様のご相談にも対応可能です。

東海エリアでアパートリフォームをご検討の際は、ぜひお気軽にベータまでお問い合わせください。

まとめ

本記事では、アパートのリフォーム期間について、内容別の目安から短縮のポイント、実施時の注意点まで幅広く解説してきました。

最後に、記事の内容を振り返っておきましょう。

  • リフォーム期間中は家賃収入が発生しないため、期間の把握は経営の収益性に直結する
  • クロス・床材の張り替えは数日〜1週間、水回りを含む標準的なリフォームは1〜3週間程度が目安
  • 間取り変更を伴う大規模リフォームは数ヶ月単位になることもある
  • 退去前からの早めの打ち合わせと、工事内容の一括依頼が期間短縮のカギ
  • ターゲット層や費用対効果を意識し、計画的にリフォームを進めることが重要

アパート経営において、リフォームは避けて通れない工程であると同時に、取り組み方次第で空室期間を大きく左右する重要な要素でもあります。

本記事を参考に、次回の退去に備えて、早めの準備を進めていただければ幸いです。

より具体的なリフォーム内容やお見積もりについては、下記のページもあわせてご覧ください。

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この記事を書いた人

森 卓也

森 卓也

㈱ベータ取締役。
平成元年生まれ。三重県亀山市出身。
慶應義塾大学大学院経営管理研究科(MBA)修了。
大学院在学中に不動産管理法人を設立し、20代で不動産オーナーに。
大学院(MBA)や不動産オーナーの経験を活かし、リフォーム費用を抑えるコツや信頼できる業者選びの秘訣など、リフォームに関して有益な情報を発信。

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