マンション二重床リフォーム費用と工法・注意点まとめ

マンションの床リフォームを検討する際に、多くの方が悩むのが「二重床と直床の違い」や「どの工法を選ぶべきか」という点です。二重床は防音性や将来的な間取り変更のしやすさなど多くのメリットがありますが、工法の選び方や費用、さらにはマンション特有の管理規約への注意も必要です。
本記事では、マンションの二重床リフォームにかかる費用相場、工法ごとの特徴、注意点を分かりやすくまとめました。初めてのリフォームでも失敗しないためのポイントを解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
二重床工法とは?直床工法との違い

マンションや集合住宅の床には大きく分けて「二重床工法」と「直床工法」があります。どちらも快適な住環境をつくるための工法ですが、構造やメリット・デメリットが異なります。ここでは二重床工法の仕組みや特徴、さらに直床工法との違いを分かりやすく解説します。
二重床工法の仕組みと特徴

床スラブとの間に空間がある構造
二重床工法とは、コンクリートスラブの上に支持脚やパネルを設置し、その上に仕上げの床材を施工する方法です。スラブと仕上げ材の間に空間ができるため、床下に一定の空気層が存在するのが大きな特徴です。この空間が衝撃音の緩和や防音性能の向上に役立ちます。
配管移動や間取り変更がしやすいメリット
二重床は床下にスペースがあるため、水道管や電気配線を通しやすく、リフォーム時に移動や交換が容易です。そのため、将来的に間取り変更や設備更新を検討している場合には大きなメリットとなります。また、メンテナンス性も高く、長期的に安心できる工法といえます。
直床工法との違い

音の伝わり方・防音性能の比較
直床工法は、仕上げの床材をスラブに直接貼る構造です。そのため、床衝撃音がダイレクトに伝わりやすく、防音性能では二重床工法に劣る傾向があります。ただし、施工方法によっては遮音フローリングなどを組み合わせ、防音性を補うケースもあります。
リフォームの自由度・コストの違い
直床工法は二重床に比べて工事費用が抑えられる点が魅力です。一方で、床下に空間がないため配管移動や間取り変更の自由度が低いというデメリットもあります。つまり、初期コストを重視するなら直床、将来的なリフォームや防音性能を重視するなら二重床、といった選び方ができます。
【工法別】二重床のリフォーム方法

二重床のリフォームには大きく分けて「張り替え工法」と「重ね張り工法」の2種類があります。どちらを選ぶかによって、費用や工期、仕上がりの快適さが変わってきます。それぞれの方法と特徴を理解して、最適なリフォームプランを選びましょう。
張り替え工法

古い床を撤去して新しい床材を張る方法
張り替え工法は、既存の床材をすべて撤去し、新しい床材を施工する方法です。下地や二重床の部材が傷んでいる場合には、この工法が基本となります。
メリット(段差解消・下地補修)とデメリット(費用・工期)
張り替えのメリットは、下地や床組みまで確認・補修できるため、段差や床鳴りなどの不具合を根本から解消できる点です。仕上がりも新築同様の状態に近づけられます。
一方で、床をすべて撤去するため費用が高くなり、工期も長めになるのがデメリットです。大規模なリフォームや長期的な住まいの快適性を求める方に向いています。
重ね張り工法

既存の床材の上に新しい床材を張る方法
重ね張り工法は、既存の床材を撤去せず、その上に新しい床材を施工する方法です。工事範囲が少ないため、短時間で仕上がるのが大きな特徴です。
メリット(短工期・低コスト)とデメリット(段差・床暖房効率低下)
重ね張りのメリットは、解体作業が少ないため工期が短く、費用も抑えられる点です。住みながらのリフォームにも適しています。
ただし、既存の床の上に新しい床を載せるため、床の高さが上がり段差が生じやすいことや、床暖房を設置している場合には熱効率が下がる可能性があります。部分的なリフォームやコスト重視のケースに選ばれる工法です。
二重床リフォームの費用相場

二重床のリフォーム費用は、選ぶ床材や工法(張り替え・重ね張り)によって大きく変動します。一般的な6畳程度の部屋を目安に、それぞれの床材別の費用感を見ていきましょう。
床材別の費用比較(6畳目安)

無垢フローリング(張り替え12~18万円/重ね張り11~14万円)
自然素材の無垢フローリングは、高級感や肌触りの良さが魅力です。張り替えの場合は12~18万円、重ね張りなら11~14万円程度が目安です。素材の価格が高めのためコストは上がりますが、長く使うほど味わいが増す床材です。
複合フローリング(張り替え5~16万円/重ね張り10~12万円)
複合フローリングは、合板をベースにした床材で、価格と性能のバランスが良いのが特徴です。張り替えで5~16万円、重ね張りで10~12万円程度が相場です。種類が豊富で、遮音性や耐久性を重視する場合にも選ばれやすい床材です。
その他の床材と費用

クッションフロア・フロアタイル・カーペット
クッションフロアは低コストで施工性が高く、水まわりにも適しているため人気です。フロアタイルは耐久性があり、デザイン性の幅も広いのが特徴です。カーペットは防音性や断熱性に優れており、寝室などに向いています。いずれも6畳で3~10万円程度と、比較的リーズナブルです。
畳・床暖房導入時の費用(電気式・温水式の違い)
二重床のリフォームで畳を新調する場合、6畳で5~12万円程度が相場です。また、床暖房を導入する場合は、電気式と温水式で費用が大きく異なります。
- 電気式床暖房:6畳で約20~30万円
- 温水式床暖房:6畳で約40~70万円
温水式は初期費用が高いものの、ランニングコストを抑えやすい点がメリットです。
二重床リフォームの注意点

二重床のリフォームは快適性やデザイン性を高める一方で、事前確認や施工方法に注意が必要です。マンション特有の規約や構造上の制約を理解しておくことで、後々のトラブルを防ぐことができます。
管理規約・防音基準の確認

遮音等級のチェック
マンションでは、階下への騒音トラブルを防ぐため、遮音等級(L値)による床材の性能基準が定められている場合があります。リフォーム前に必ず管理組合や管理会社へ確認し、規定を満たす床材を選びましょう。
フローリングへの変更制限の可能性
一部のマンションでは、防音性能の観点からカーペットからフローリングへの変更が制限されているケースもあります。事前に管理規約を確認せずに工事を進めると、やり直しを求められることもあるため要注意です。
段差・床暖房など施工上の注意

重ね張りによる段差対策
重ね張り工法を選ぶと、既存の床に新しい床材を載せるため床の高さが上がり、ドアや敷居との間に段差が生じる可能性があります。ドアのカットや敷居の調整など、施工前に段差対策を検討しておくことが大切です。
床暖房対応床材の選び方
床暖房を導入している場合、床暖房非対応の床材を使用すると熱効率が下がったり、反りや割れの原因になります。必ず「床暖房対応」の表示があるフローリングや仕上げ材を選ぶことが必要です。また、電気式・温水式の方式によって適した床材が異なる点にも注意しましょう。
二重床リフォームの費用を抑えるポイント

二重床のリフォームは、工法や床材の選び方によって費用が大きく変わります。また、補助金制度や見積もりの工夫を活用すれば、適正な価格でリフォームを実現できます。ここではコストを抑える具体的なポイントをご紹介します。
工法と床材の選び方

重ね張りでコスト削減
二重床リフォームでは、既存の床を撤去して張り替えるよりも、重ね張り工法を選ぶ方が費用を抑えやすいです。解体や廃材処分が不要なため、工期も短く済み、住みながらの施工にも対応しやすいのがメリットです。
複合フローリングや低コスト材の活用
床材の選択もコストに直結します。複合フローリングは無垢材に比べて安価で、性能も安定しているため人気です。また、クッションフロアやフロアタイルなど、低コストかつデザイン性の高い素材を選ぶことで、予算を抑えながら理想の仕上がりに近づけられます。
補助金や相見積もりの活用

介護保険・子育てエコホーム支援事業など
リフォーム内容によっては、補助金や助成制度を利用できる場合があります。たとえば段差解消を目的とした工事は介護保険の住宅改修補助が活用できる可能性があります。また、省エネ性能を高める改修では「子育てエコホーム支援事業」などの補助金制度を利用できるケースもあります。事前に各制度を確認し、条件に合うかチェックしましょう。
複数業者の見積もり比較で適正価格に
同じ工事内容でも、施工業者によって費用に差が出ることがあります。相見積もりを取って比較することで、適正価格を見極めやすくなるだけでなく、工事内容やアフターサービスの違いも把握できます。最低でも2~3社から見積もりを取ることをおすすめします。
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まとめ

二重床リフォームは、工法や床材の選び方によって費用や仕上がりが大きく変わる工事です。張り替え工法なら下地からしっかり直せ、重ね張り工法ならコストを抑えて短期間で仕上げられます。また、床材ごとの価格帯やマンションの管理規約、防音基準なども事前に確認しておくことが大切です。
さらに、補助金制度や相見積もりを活用すれば、費用を抑えつつ安心できるリフォームが実現できます。将来のライフスタイルや設備更新を見据えて計画することで、快適で長く住み続けられる住まいづくりにつながります。
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