【完全ガイド】マンション浴室をバリアフリー化する方法と費用

【完全ガイド】マンション浴室をバリアフリー化する方法と費用

高齢化や介護の必要性が高まる中で、マンションの浴室をバリアフリー化するリフォームへの関心が急速に広がっています。浴室は家庭内でも転倒やヒートショックなどの事故が起こりやすい場所であり、安心・安全に入浴できる環境づくりは欠かせません。

しかし、いざリフォームを検討し始めると、

「どんな工事が必要なのか?」
「費用はどれくらいかかるのか?」
「マンションならではの制約はあるのか?」

といった疑問が多く出てきます。

本記事では、マンション浴室のバリアフリー化に必要なリフォーム内容、費用相場、利用できる補助金制度や注意点までを徹底解説します。これからリフォームを検討されている方は、ぜひ参考にしてください!

目次

バリアフリー化が必要な理由とメリット

バリアフリー化が必要な理由とメリット

高齢化が進む中で、自宅の浴室を安全で使いやすい空間に整えることは非常に重要です。浴室は一日の疲れを癒す場所である一方、事故が起こりやすいリスクも潜んでいます。バリアフリー化は、事故防止や介護の負担軽減につながる大切なリフォームといえます。

浴室は家庭内でもっとも危険な場所

浴室は家庭内でもっとも危険な場所

転倒や溺水事故のリスク

浴室は床が濡れやすく滑りやすいため、転倒事故が起こりやすい場所です。特に高齢者や体の不自由な方にとって、浴槽の出入りは大きな負担となり、場合によっては溺水につながる危険性もあります。段差の解消や滑りにくい床材の採用は、こうしたリスクを大幅に減らします。

ヒートショックによる健康被害

冬場の浴室は急激な温度差が生じやすく、ヒートショックによる心筋梗塞や脳卒中が発生するケースもあります。浴室暖房の設置や断熱性の向上は、健康被害を防ぐ効果的な対策です。

介護する側・される側の負担軽減

介護する側・される側の負担軽減

身体への負担が減る工夫

浴室のバリアフリー化は、手すりの設置や浴槽の高さ調整などにより、入浴動作の負担を軽減します。介助を必要とする方にとっては自立を助ける効果があり、介護をする側も腰や腕への負担を減らすことができます。

心理的な安心感の向上

安全な浴室環境は、利用する本人にとって「自分で入浴できる」という安心感や自信につながります。また、介護する家族にとっても「事故の心配が少ない」という精神的な余裕をもたらし、暮らし全体の安心感が高まります。

マンション浴室のバリアフリーリフォーム内容

マンション浴室のバリアフリーリフォーム内容

マンションの浴室をバリアフリー化する際には、安全性と快適性を両立させる工夫が求められます。基本的な改修項目から最新の快適設備まで幅広く取り入れることで、長く安心して使える浴室に生まれ変わります。

基本のバリアフリー化項目

基本のバリアフリー化項目

引き戸・折り戸への交換

従来の開き戸は浴室内での動作を制限し、転倒時にはドアが開けにくくなる場合もあります。引き戸や折り戸に変更することで開閉スペースが小さくなり、出入りがスムーズになります。介助が必要な場合にも便利です。

段差の解消とフラット化

浴室と脱衣所の間に段差があると、つまずきや転倒の原因になります。床をフラットに仕上げることで、車椅子や歩行補助具を使う方でも安心して利用できる浴室になります。

安全性向上のための工夫

安全性向上のための工夫

滑りにくい床材の導入

浴室専用のノンスリップ床材を導入することで、濡れても滑りにくくなります。水はけが良い素材を選ぶと、カビやぬめりの発生も抑えられ、衛生面でも安心です。

手すりの設置とその位置

浴槽の出入り口やシャワー周りに手すりを設置することで、立ち座りの動作が安定します。利用者の身長や利き手に合わせた位置に取り付けることがポイントで、使いやすさが大きく変わります。

快適性と機能性を高める工事

快適性と機能性を高める工事

ヒートショック対策(浴室暖房など)

急激な温度差を防ぐため、浴室暖房乾燥機や断熱仕様の壁・窓を導入すると効果的です。冬場でも安心して入浴でき、健康リスクを軽減できます。

浅くて入りやすい浴槽への交換

深い浴槽は出入りの際に転倒の危険が高まります。浅めでまたぎやすい浴槽に交換することで、入浴がより安全かつ快適になります。節水効果が期待できるタイプもあり、機能面でも優れています。

必要に応じたリフォームオプション

必要に応じたリフォームオプション

基本的なバリアフリー工事に加えて、家庭の状況や利用者の状態に合わせたオプションを取り入れると、さらに安全性・利便性が向上します。特に介助が必要な方や緊急時の対応を考えるご家庭では、こうした設備が大きな安心につながります。

介助が必要な家庭向け

介助が必要な家庭向け

シャワーキャリーの導入

シャワーキャリーとは、車椅子のように座ったまま移動でき、そのまま浴室で使用できる専用の椅子です。移乗の負担を減らし、介助する側・される側双方の安全性を高めることができます。

バスリフトの設置

浴槽への出入りをサポートするバスリフトは、立ち上がりや腰を曲げる動作が難しい方に有効です。リモコン操作で座面が上下するため、介助がしやすくなり、入浴動作の自立支援にもつながります。

緊急時の備え

緊急時の備え

非常用ブザーの設置

浴室は事故が起こりやすい場所のため、非常時にすぐ助けを呼べる仕組みが重要です。浴室内に非常用ブザーや緊急呼び出しボタンを設置しておくと、万が一の際にも迅速な対応が可能になります。

照明・通報システムの工夫

転倒時にスイッチまで手が届かないことを防ぐため、人感センサー付き照明や防水仕様のワイヤレス通報システムを取り入れると安心です。夜間や一人で入浴する場合でも、事故発生時に早期発見・対応できる環境を整えられます。

バリアフリーリフォームにかかる費用相場

バリアフリーリフォームにかかる費用相場

浴室のバリアフリーリフォームは、工事内容や設備の選択によって大きく費用が変わります。小規模な改修なら数万円〜数十万円、ユニットバス全体を交換する場合は100万円を超えるケースもあります。ここでは、リフォーム内容ごとの費用目安と、コストを抑える工夫を紹介します。

リフォーム項目ごとの費用

リフォーム項目ごとの費用

手すり・床材・扉など基本項目

  • 手すりの設置:1〜3万円程度(本数や長さにより変動)
  • 滑りにくい床材への交換:10〜20万円程度
  • 開き戸から引き戸・折り戸への変更:10〜30万円程度
    これらは比較的取り入れやすい工事で、最低限の安全性を確保するために優先的に検討される項目です。

オプション設備(バスリフト、暖房など)

  • バスリフトの設置:20〜50万円程度
  • 浴室暖房乾燥機の導入:15〜30万円程度
  • 非常用ブザーの設置:数万円程度
    必要に応じて追加する設備は費用も幅広く、介護が必要な家庭では優先度が高い工事となります。

ユニットバス全体の交換費用

ユニットバス全体の交換費用

部分改修とのコスト比較

浴槽の交換や床・壁材の変更といった部分改修は、10〜50万円程度で行えるケースが多いです。一方、ユニットバス全体を交換する場合は80〜150万円程度が相場となります。安全性や断熱性能をまとめて向上できる点がメリットですが、費用は大きくなります。

費用を抑える方法と注意点

費用を抑えるためには、

  • 優先順位を決めて必要な部分から改修する
  • 助成金・補助金制度を活用する
  • 複数業者から見積もりを取る

といった工夫が有効です。

ただし、安さだけで業者を選ぶと工事の質が落ちるリスクもあるため、信頼できる施工会社に依頼することが大切です。

補助金・助成金制度で費用を軽減する方法

補助金・助成金制度で費用を軽減する方法

浴室のバリアフリーリフォームは費用がかかるため、補助金や助成金制度を上手に活用することで自己負担を大きく減らすことが可能です。国や自治体の制度を理解し、計画的に利用することが重要です。

利用できる主な補助金制度

利用できる主な補助金制度

介護保険住宅改修費の支給

要介護・要支援認定を受けている方は、介護保険制度を利用して住宅改修費の支給を受けられます。上限は20万円まで(自己負担1〜3割)で、手すり設置や段差解消、滑りにくい床材への変更などが対象です。浴室の基本的なバリアフリー工事はこの制度でカバーできるケースが多くあります。

長期優良住宅化リフォーム推進事業

国土交通省が実施する制度で、バリアフリー化や省エネ改修を同時に行う場合に補助が受けられる仕組みです。補助額は工事内容により異なりますが、数十万円規模で費用軽減が可能な場合もあります。浴室断熱や浴室暖房の導入と組み合わせると対象になりやすい制度です。

申請の流れと注意点

申請の流れと注意点

ケアマネジャーへの相談が重要

介護保険の補助を利用する場合、まずはケアマネジャーへ相談し、ケアプランに住宅改修が必要と明記されることが前提となります。リフォーム業者だけに相談すると制度が適用できないこともあるため、早い段階でケアマネを交えて進めることが大切です。

補助金を受ける際の条件と制限

補助金には、

  • 工事着工前に申請が必要
  • 対象となる工事内容が決まっている
  • 上限金額や自己負担割合がある

といった条件や制限があります。

申請を忘れて着工してしまうと対象外になるため、必ず事前に確認しておくことが重要です。

マンションでリフォームする際の注意点

マンションでリフォームする際の注意点

マンションの浴室リフォームは、一戸建てと比べて自由度が低く、管理規約や建物の構造上の制約が大きく影響します。事前に確認を怠ると、計画通りに工事が進められないケースもあるため、注意点を把握しておくことが大切です。

マンション特有の制約

マンション特有の制約

管理組合の許可が必要なケース

マンションでは、専有部分であってもリフォーム内容によっては管理組合の承認が必要になることがあります。特に給排水管の工事や浴室全体の交換などは建物全体に関わるため、必ず事前に申請・承認を受けるようにしましょう。

共有部分との境界に注意

浴室の壁や床下には、共用部分と接している箇所がある場合があります。共用部分を勝手に工事することはできないため、設計段階での確認が不可欠です。境界を誤解すると、トラブルにつながる可能性があります。

工期や工法の制限

工期や工法の制限

工期中の入浴手段の確保

マンションで浴室工事を行うと、数日〜1週間程度は浴室が使用できなくなるのが一般的です。そのため、近隣の銭湯やスポーツクラブを利用するなど、一時的な入浴手段を事前に確保しておくことが必要です。

ユニットバスの規格による制限

マンションの浴室はスペースや構造が限られており、設置できるユニットバスのサイズや形状に制約があります。希望する製品がそのまま導入できない場合もあるため、複数のメーカーやプランを比較し、適合するタイプを選ぶことが重要です。

東海エリアのマンションリフォームはベータにお任せください!

東海エリアのマンションリフォームはベータにお任せください!

マンションの浴室リフォームは、専門的な知識と豊富な施工経験が求められます。私たち ベータ は、東海エリア(愛知・岐阜・三重)を中心に、数多くのマンションリフォームを手がけてきました。

  • マンション特有の制約に対応したプラン提案
  • バリアフリー化や省エネを考慮した最適な工事
  • 補助金・助成金制度を活用した費用面のサポート

これらを強みに、安心して任せていただけるリフォームを実現しています。

「安全で快適な浴室をつくりたい」「費用を抑えつつ補助金を利用したい」など、お客様一人ひとりのご要望に合わせた最適なプランをご提案いたします。

ぜひお気軽にご相談ください。東海エリアでのマンションリフォームは、ベータにお任せください!

まとめ

まとめ

マンションの浴室は、家庭内でも事故の多い場所だからこそ、バリアフリーリフォームによる安全性の確保が大切です。
手すりや床材の変更といった基本的な改修から、浴室暖房やバスリフトなどのオプション設備まで、家庭の状況に合わせた工事内容を選ぶことで、快適さと安心を両立できます。

また、介護保険や各種補助金制度を活用すれば、費用負担を軽減しながらリフォームを進めることが可能です。さらに、マンション特有の制約や工期の制限を事前に理解しておくことで、スムーズに工事を進められます。

「安全」「快適」「安心」を兼ね備えた浴室づくりは、これからの暮らしをより豊かにする大切な一歩です。
東海エリアで浴室リフォームをご検討の際は、ぜひベータまでお気軽にご相談ください!

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この記事を書いた人

森 卓也

森 卓也

㈱ベータ取締役。
平成元年生まれ。三重県亀山市出身。
慶應義塾大学大学院経営管理研究科(MBA)修了。
大学院在学中に不動産管理法人を設立し、20代で不動産オーナーに。
大学院(MBA)や不動産オーナーの経験を活かし、リフォーム費用を抑えるコツや信頼できる業者選びの秘訣など、リフォームに関して有益な情報を発信。

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