マンションのクッションフロア張替えリフォーム!費用と注意点を解説

マンションのクッションフロア張替え

マンションでの暮らしを快適にするうえで、床のリフォームは意外と大きなポイントです。
中でも「クッションフロア(CF)」は、手頃な価格とお手入れのしやすさから人気の床材ですが、経年劣化によって見た目や機能性が損なわれてしまうことも。

そこで今回は、クッションフロアの張替えリフォームについて、気になる費用の目安や工事の流れ、事前に知っておきたい注意点をわかりやすく解説します。
これから床のリフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてください!

クッションフロアとは

マンションのクッションフロア張替え

クッションフロア(CF)は、ビニール系の素材でできたシート状の床材で、表面にプリントされた木目やタイル模様などが特徴です

裏地にクッション性のある発泡層があるため、柔らかく、足あたりがやさしいのが大きな魅力。
水に強く、汚れてもサッと拭き取れることから、キッチンや洗面所、トイレなどの水まわりに多く使われています。

クッションフロアの特徴

マンションのクッションフロア張替え

クッションフロアは、以下のような特徴を持っています:

手入れが簡単:水や汚れに強く、日常的な掃除もラクラク。
コストパフォーマンスが高い:施工費用が比較的安価で、デザインも豊富。
施工が短期間で済む:シート状なのでカット・貼付がしやすく、リフォームにも向いています。
柔らかく安全性が高い:転倒時の衝撃を和らげるため、小さな子どもや高齢者のいる家庭にも適しています。

フローリングとの違い

マンションのクッションフロア張替え

見た目がフローリングに似ているクッションフロアですが、実際にはいくつかの大きな違いがあります。
以下で、代表的なポイントを詳しく比較してみましょう。

クッション性

クッションフロアは、名前の通りクッション性が高く、歩行時に足への負担が少ないのが特徴です。
長時間立っていても疲れにくいため、キッチンなどに最適です。

一方、フローリングは硬くてしっかりしている反面、足腰に負担がかかることがあります。

耐久性

耐久性では、フローリングに軍配が上がります。
クッションフロアは表面のビニール素材が擦れやすく、家具を引きずったり重い物を長時間置いたりすると跡が残ることも

一方、フローリングはしっかりとした構造で、適切な手入れをすれば長持ちします。

遮音性

マンションなど集合住宅で気になるのが「音」の問題。
クッションフロアにはある程度の遮音性がありますが、フローリングの種類によっては専用の遮音材を組み合わせることで、より高い効果が期待できます。

とはいえ、遮音等級が求められるマンションでは、管理規約で使用できる床材が制限されている場合もあるため、事前確認が必要です。

クッションフロアのメリットとデメリット

クッションフロアは使い勝手の良い床材として人気がありますが、もちろん万能というわけではありません。
メリットとデメリットの両面を理解したうえで、導入を検討することが大切です。

メリット

メリット

価格が安い

クッションフロアの最大の魅力のひとつが、コストの安さです。
材料費・施工費ともに抑えやすく、他の床材に比べてリフォーム費用がぐっとリーズナブルになります

全面張替えを検討している方や、部分的なリフォームをしたい方にもおすすめです。

豊富なデザイン

クッションフロアは、木目調・タイル調・石目調・モルタル風など、非常に多彩なデザインがそろっています
リアルな質感のプリントも多く、部屋の雰囲気をおしゃれに演出することができます。インテリアのテイストに合わせて自由に選べる点も魅力です。

防水性・メンテナンス性

表面がビニール素材でできているため、水や汚れに強いのも特長
飲み物をこぼしてもサッと拭き取るだけでOKなので、キッチンや洗面所、トイレといった水まわりとの相性が抜群です。

掃除も簡単で、日常の手入れがとてもラクです。

デメリット

デメリット

耐久性に欠ける

クッションフロアは柔らかい素材でできているため、長期間使用すると劣化が進みやすいというデメリットがあります
特に人の通りが多い場所では、表面が擦り減ったり、めくれたりすることもあり、数年ごとに張替えが必要になるケースもあります。

傷や痕がつきやすい

家具の重みでへこみができたり、鋭利なものを落とすと簡単に傷がついてしまうことがあります
また、椅子のキャスターやペットの爪などでも表面が傷つく場合があり、取り扱いには注意が必要です。

熱や日光に弱い

クッションフロアは高温や直射日光に弱く、変色や変形の原因になることがあります。
特に窓際で日光が長時間当たる場所や、床暖房との併用には注意が必要です。

使用環境によっては他の床材を検討した方がよい場合もあります。

クッションフロアに向いている場所

ポイント

クッションフロアは多機能で使いやすい床材ですが、特にその特徴を活かせる「向いている場所」がいくつかあります
以下では、代表的な3つのシーンをご紹介します

水回り(キッチン・洗面所・トイレなど)

クッションフロアは防水性に優れており、水や汚れに強いことから、水回りの床材として非常に適しています
例えば、キッチンでは油や調味料がこぼれたり、洗面所では濡れた足で歩いたりする機会が多く、床の劣化が早まりがちです。

クッションフロアであれば、濡れてもサッと拭くだけで済み、カビや腐食の心配も少なく済みます。
滑りにくい表面加工がされた商品もあり、安全性も高い点が魅力です。

子供部屋

クッション性があり、転倒時の衝撃をやわらげてくれるクッションフロアは、小さなお子さまがいる家庭にもぴったりです。
万が一の転倒でもケガのリスクが軽減されるうえ、落書きや飲み物のこぼれなど、子どもによくあるトラブルにも対応しやすい点がメリット

掃除もしやすいため、いつでも清潔な環境を保ちやすくなります。

ペットのいる部屋

ペットを飼っているご家庭でも、クッションフロアはおすすめです。
爪によるカリカリとした引っかき傷がつきにくいタイプや、滑りにくい表面加工が施された製品を選ぶことで、ペットの足腰への負担を軽減できます

また、粗相や水こぼれにも対応しやすく、においが染みつきにくい点もポイント
掃除の手間も抑えられ、清潔な環境を維持しやすいです。

マンションでのクッションフロア張替えの費用相場

費用

クッションフロアは比較的安価な床材ですが、実際に張替えを検討するとなると、場所や広さによって費用は異なります。
ここでは、マンションでのリフォームを想定し、部屋の種類別におおよその費用相場をご紹介します。
※価格は一般的な目安であり、地域や業者、選ぶ材質によって変動します。

洋室の場合

洋室(6畳〜8畳程度)のクッションフロア張替えにかかる費用は、約3万円〜6万円前後が一般的です。
広さがある分、材料費・施工費ともに増えますが、それでもフローリングより安く済むケースが多いです。

既存の床材の撤去が必要な場合は、追加で1〜2万円程度かかることもあります。

目安:

📌材料費:1,000〜2,000円/㎡
📌工賃:2,000〜3,000円/㎡
📌合計(6畳・約10㎡):30,000〜60,000円程度

水回りの場合

キッチンや洗面所、トイレなどの水回りは、面積が比較的小さいため、1万円〜3万円程度で張替え可能な場合が多いです。
特にトイレや洗面所のみの張替えなら1万円台で済むこともありますが、狭い空間ゆえに職人の作業効率が落ちるため、㎡単価はやや高めになる傾向があります。

目安:

📌トイレ:約1万〜1.5万円
📌洗面所:約1.5万〜2.5万円
📌キッチン:約2万〜3万円

※配管まわりのカット加工や防水処理が必要な場合は、別途費用が発生することもあります。

部屋全体の場合

マンションの部屋全体(LDK・洋室・水回りなど)をクッションフロアに張り替える場合は、10万円〜20万円以上を見込んでおくとよいでしょう。
施工面積が広いため、㎡単価は割安になる傾向がありますが、その分材料費・人件費はかさみます。また、家具の移動費用や下地調整の有無によっても大きく変動します。

目安:

📌30㎡程度の2LDK:10万〜15万円
📌50㎡超の3LDK:15万〜25万円程度

クッションフロアの張替え方法

マンションのクッションフロア張替え

クッションフロアの張替えには、「業者に依頼する方法」と「DIYで自分で行う方法」の2通りがあります。
リフォームの規模や予算、手間を考慮しながら、自分に合った方法を選びましょう。

業者に依頼する場合の流れ

マンションのクッションフロア張替え

プロの業者に依頼すれば、仕上がりの美しさや施工スピードが期待できます
マンションなどでは、管理規約により専門業者の使用が義務付けられているケースもあるため、事前確認が必要です。

一般的な流れは以下の通りです:

  1. 現地調査・見積もり依頼
     リフォーム業者に連絡し、現地調査をしてもらいます。広さや下地の状態、希望する床材などを踏まえて見積もりが提示されます。
  2. 契約・日程調整
     見積内容に納得すれば契約を結び、施工日程を調整します。
  3. 施工(半日〜1日程度)
     家具の移動・養生を行い、既存の床材の撤去、新しいクッションフロアの施工まで一括で対応してくれます。
  4. 完成・確認・引き渡し
     仕上がりのチェックを行い、問題がなければ工事完了です。

DIYで行う場合の手順

費用を抑えたい方やちょっとした模様替えを楽しみたい方には、DIYでの張替えも人気です。
正確な作業が求められますが、慣れれば難しくありません。

必要な道具と材料

DIYで張替える場合、以下の道具や材料が必要です:

📌クッションフロア本体(購入前にサイズ確認)
📌両面テープまたは床用接着剤
📌カッター(替え刃付き)
📌定規・メジャー
📌ローラーまたはヘラ(空気を抜くため)
📌ハサミ(細かいカット用)
📌マスキングテープ(仮止め用)
📌手袋・ひざ当てなどの保護具

古いクッションフロアの撤去

既存のクッションフロアを取り除く場合は、端からゆっくりとめくり、下地を傷つけないように注意しましょう
接着剤が残っている場合は、スクレーパーなどで丁寧に除去します。

※賃貸住宅などで原状回復義務がある場合は、既存の床を傷めない「重ね貼り」がおすすめです

下地の準備

床に凹凸や汚れがあると、仕上がりに影響します。
以下の点に注意して下地を整えましょう:

📌床を掃除し、ホコリやゴミを取り除く
📌段差や隙間がある場合はパテで埋めて平らにする
📌必要に応じてクッションフロア用の下敷き材を敷く

新しいクッションフロアの施工

  1. クッションフロアを部屋の形に合わせて仮置き・採寸します。
  2. 余裕を持たせてカットし、壁や柱の形に合わせて微調整します。
  3. 両面テープまたは接着剤で固定。空気が入らないようにローラーで押さえながら貼っていきます。
  4. 最後に端の仕上げを確認し、隙間があれば補修して完成です。

クッションフロア張替え時の注意点

注意

クッションフロアの張替えは比較的手軽なリフォームですが、いくつかの重要な注意点があります。
特にマンションなどの集合住宅では、事前の確認を怠るとトラブルの原因になることも。

安心・快適な施工のために、以下のポイントを押さえておきましょう。

下地の状態をチェックする

クッションフロアをきれいに仕上げるには、下地の状態が非常に重要です。
凹凸や段差、傷みがあると、新しく貼った床が浮いてしまったり、早期に劣化したりする原因になります。

施工前には以下の点を確認しましょう:

✅下地にカビや腐食、ひび割れがないか
✅不陸(高低差)がある場合は、パテなどで平滑に補修する
✅古い接着剤の残りがないかを確認し、必要に応じて除去する

業者に依頼する場合も、現地調査の際に下地の補修が必要かどうか確認してもらうことが大切です。

防音対策を検討する

マンションでクッションフロアを使用する場合、遮音性の確保が重要です。
特に小さなお子さんがいる家庭や、階下への配慮が必要な場合は、遮音等級が付いた製品や、防音シートを併用することをおすすめします。

管理規約により、L-40、L-45などの遮音等級の基準が定められていることもあるため、該当製品を選ぶことが求められます。
防音タイプのクッションフロアはやや価格が上がりますが、快適性やトラブル回避の観点からも検討する価値は十分にあります。

管理規約を確認する

マンションでは、管理規約や使用細則によって床材の変更に制限があることがあります。
例えば:

✅防音性能(遮音等級)の基準を満たすこと
✅事前に管理組合へ申請・承認が必要
✅工事可能な時間帯や曜日の制限

などが挙げられます。
これらの規約に違反すると、再施工を命じられるケースもあるため、張替えを検討する前に必ず確認しましょう。

また、リフォーム業者に依頼する場合は、管理規約の内容を共有しておくことで、スムーズに工事が進みやすくなります。

まとめ

まとめ

クッションフロアの張替えは、手軽でコストパフォーマンスの高いリフォーム方法として、マンションでも多くの方に選ばれています。
防水性やデザイン性に優れ、特に水回りや子供部屋、ペットのいる部屋に適しています。

一方で、耐久性や日光への弱さ、傷つきやすさといったデメリットもあるため、使用する場所やライフスタイルに合った判断が大切です。
また、マンションでの施工では、下地の状態チェックや防音対策、管理規約の確認など、事前の準備が成功のカギを握ります。

DIYでも張替えは可能ですが、不安な場合や広範囲に施工する場合は、プロに依頼することで安心して美しい仕上がりが期待できます。

クッションフロアの特徴を正しく理解し、後悔のない快適な住まいづくりを目指しましょう!

この記事をシェアする

この記事を書いた人

森 卓也

森 卓也

㈱ベータ取締役。
平成元年生まれ。三重県亀山市出身。
慶應義塾大学大学院経営管理研究科(MBA)修了。
大学院在学中に不動産管理法人を設立し、20代で不動産オーナーに。
大学院(MBA)や不動産オーナーの経験を活かし、リフォーム費用を抑えるコツや信頼できる業者選びの秘訣など、リフォームに関して有益な情報を発信。

お問い合わせ

CONTACT

無料見積もり・相談承っております。
お気軽にご連絡ください。