マンションリフォームはどこまで？制限と可能な工事を解説

マンションに長く住んでいると、「使い勝手を良くしたい」「家族構成に合わせて間取りを変えたい」など、住まいに手を加えたくなるタイミングが訪れます。
しかし、マンションには管理規約や構造上の制限があり、戸建てのように自由にリフォームできるわけではありません。

「どこまで工事してもいいの？」「水回りの移動ってできるの？」「住みながらでも工事できる？」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

このブログでは、マンションでリフォームできる範囲・できない工事の理由を丁寧に解説しながら、住みながら可能な工事の工夫や、大掛かりな工事が難しい場合のプチリフォームアイデアもご紹介します！

マンションでできるリフォーム・できないリフォーム

マンションに住んでいると、「もっと住みやすくしたい」「間取りを変えたい」といった希望が出てくることもあるでしょう。
しかし、マンションのリフォームには一戸建てとは異なる制約があります。

ここでは、どこまでリフォームできるのか、注意すべき点を解説します。

専有部分と共用部分の違いを知る

リフォームを検討する際、まず知っておくべきなのが「専有部分」と「共用部分」の違いです。
マンションの部屋の中すべてが自由にリフォームできるわけではなく、法律や管理規約によって制限があります。

専有部分で可能なリフォーム箇所

専有部分とは、購入者が単独で所有し使用できる範囲のことを指します。
例えば、室内の壁紙や床材の張り替え、キッチンや浴室、トイレの設備の交換などは、この専有部分に含まれるため、基本的には自由にリフォームが可能です。

また、間仕切り壁の変更なども構造に影響しない範囲であれば許可されることが多いです。

共用部分は原則リフォーム不可

一方、共用部分とは、マンション全体で共有されている部分で、玄関ドア、窓、バルコニーの床や手すり、配管の一部などが該当します。
これらは住民全員の資産であるため、個人の判断でリフォームすることはできません。

万が一手を加えたい場合でも、管理組合の承認が必要です。

管理規約の確認と申請手続き

リフォームの内容が専有部分に関わる場合でも、すぐに工事に取りかかれるとは限りません。
マンションにはそれぞれの管理規約が存在し、それに従う必要があります。

着手前に管理組合への届け出が必要

多くのマンションでは、工事の前に管理組合への事前申請と承認が求められます。
工事の内容や期間、使用する材料、工事業者の情報などを記載した申請書を提出し、了承を得てから着工する流れが一般的です。

規約によって可能範囲は異なる

同じマンションでも、築年数や管理方針によってリフォームの可否や内容の制限は異なります。
例えば、防音性能を確保するためにフローリングの使用が禁止されている場合や、特定の業者しか使えないというルールがあることも。

リフォームを成功させるには、まず管理規約をよく読み、疑問点は管理会社や管理組合に確認することが大切です。

間取り変更や工事の自由度は構造で変わる

マンションのリフォームを考えるうえで、「どこまで間取りを変えられるか」は重要なポイントです。
しかし、実現できる内容は建物の構造によって大きく左右されます。

特に、壁の撤去や水まわりの移動には、構造的な制約があることを理解しておきましょう。

壁を外すリフォームができる構造とは？

「壁を取り払って開放感のあるLDKにしたい」「部屋を一つにまとめて広々と使いたい」など、間取りを大きく変えたいと考える人は少なくありません。
こうしたリフォームの実現可能性は、マンションの構造形式に深く関係しています。

ラーメン構造なら間取り変更しやすい

ラーメン構造（柱と梁で建物を支える構造）のマンションでは、室内の壁は基本的に「間仕切り壁」であり、建物の強度には影響しません。
そのため、これらの壁を撤去して間取りを変更することが比較的容易です。

自由度の高いリフォームを望むなら、ラーメン構造のマンションは好条件と言えます。

壁式構造では耐力壁の撤去がNG

一方、壁式構造は床や壁そのものが建物の荷重を支える「耐力壁」となっており、間取り変更には制限が多くなります。
耐力壁を撤去したり開口部を広げたりすることは、建物の安全性に関わるため原則として許可されません。

このため、壁式構造のマンションでは、間取り変更の自由度が大きく制限されます。

水まわりの移動や設備更新の制限

キッチンや浴室、トイレなどの水まわりの位置を変更することで、生活動線を改善したいと考える人も多いですが、水まわりのリフォームには配管や設備の制約がつきものです。

排水勾配や配管による移動距離の制限

水は自然に下に流れるため、排水管には「勾配（こうばい）」が必要です。
このため、排水管を長く引き回すような大きな移動は難しく、特にスラブ（床のコンクリート）内に配管が埋まっている場合は、移動できる距離に限界があります。

無理に移動させると排水不良やトラブルの原因となるため、専門家の判断が不可欠です。

電気・ガス容量と管理組合の許可が必要

キッチンのIHコンロ化や、浴室乾燥機などの電気設備の追加には、マンション全体の電気容量やガス容量との兼ね合いがあります。
場合によっては、希望する機器が使えないケースも。

また、これらの工事には管理組合への事前申請や許可が必要なことがほとんどです。
工事内容によっては、管理規約で制限されていることもあるため、着手前に確認を忘れないようにしましょう。

住みながらできるリフォーム・できない工事

リフォームを検討する際、「仮住まいに移るべきか」「住みながらでも対応できるのか」は大きな判断材料です。
すべての工事が住みながら可能なわけではありませんが、工事の内容や工夫次第では、引っ越さずに済ませることも可能です。

ここでは、住みながら可能なリフォームと、注意が必要な工事の違いを解説します。

短期間で終わる住みながら可能な工事

工期が短く、生活への影響が限定的な工事であれば、多くの場合は住みながらでも対応できます。
段取りやスケジュールを調整することで、ストレスを抑えつつリフォームを進められます。

壁紙や床の張替えは工夫すれば対応可能

壁紙（クロス）やフローリング、クッションフロアなどの張替えは、数日で終わる工事が多く、住みながら進めやすい代表的なリフォームです。
家具の移動や作業音、接着剤のにおいなどが気になる場合もありますが、部屋ごとに分けて施工することで日常生活への影響を最小限に抑えられます。

玄関扉・水回りのリフォームも短期なら可能

キッチンや洗面台、トイレ、浴室などの水回り設備の交換も、工事日数が1～2日程度で済む内容であれば住みながらでも対応できます。
ただし、使用できない期間が発生するため、事前に仮設の設備を準備するか、スケジュールをしっかり立てて不便な時間を最小限に抑える工夫が必要です。

住みながらの大規模工事は工夫が必要

一方、床や天井を全面的に張り替える、間取りを変更するなどの大規模リフォームは、生活への影響が大きくなります。
住みながら進めるには段階的な対応や施工方法の工夫が不可欠です。

全室リフォーム時は工程分割で対応

家全体をリフォームする場合、すべてを一度に工事するのではなく、「居住スペースを確保しながら順番に工事を進める」方法が現実的です。
例えば、まず寝室とリビングを工事し、その間は別の部屋で生活するなど、工程を分けて段階的に進めることで、仮住まいをせずにリフォームを完了できます。

工法・建材の選定で工期と負担を軽減

住みながらのリフォームでは、工期の短縮や生活への影響を抑えるために、施工性の高い建材や工法を選ぶことも重要です。
たとえば、乾燥時間が短い接着剤や、ほこりの出にくい工法を採用すれば、快適性を保ちながら工事を進められます。

工事の内容に応じて、リフォーム会社とよく相談し、無理のない計画を立てることが成功の鍵です。

手軽にできるプチリフォームのアイデア

大規模な間取り変更や設備工事が難しい場合でも、工夫次第で住まいの快適さは格段にアップします。
ここでは、住みながら手軽にできる「プチリフォーム」のアイデアを紹介します。

DIY初心者にも取り入れやすく、低コストで空間の印象を変える方法がたくさんあります。

間取り変更が難しいなら家具で工夫

間取りの大幅な変更が難しい場合でも、家具の配置や選び方で空間の機能を切り替えることができます。
「部屋を増やす」のではなく「空間を分ける」という発想がポイントです。

間仕切り家具や格子で空間を分ける

部屋の中にゆるやかな区切りをつくりたいときは、間仕切り家具や格子、パーテーションを活用するのがおすすめです。
例えば、オープンシェルフを仕切りとして使えば、収納としても機能しながら視界を遮ることができます。

和の雰囲気が好みなら、木製の格子や組子風のパネルもおしゃれに空間を演出してくれます。

通気性・視線を確保したレイアウト術

空間を仕切るときに気をつけたいのが、風通しや採光への影響です。
完全に閉じた仕切りではなく、視線が抜けるような配置にすることで、圧迫感を避けながらプライバシーも確保できます。

格子やレースカーテン、植物のグリーンウォールなど、透け感のある素材や背の低い家具を使うことで、空間を広く見せながら役割を分けられます。

床・天井もDIYや簡易施工で快適化

床や天井を変えるだけでも、室内の雰囲気は大きく変わります。
大がかりな工事をせず、住みながら手軽にできるリフォームアイデアを取り入れて、快適性をアップしましょう。

敷くだけ床材やオンクロス天井材の活用

床の印象を変えるには、「置くだけ」「貼るだけ」の床材が便利です。
クッションフロアやフロアタイル、ジョイントマットなどはカッターで簡単に加工でき、賃貸でも安心して使えるタイプもあります。

天井には、既存のクロスの上から貼れる「オンクロス用天井材」や軽量パネルを使うことで、空間に変化をつけられます。
木目調やコンクリート風の柄など、デザイン性の高いものも豊富です。

住みながら可能な省コスト施工法

これらの素材は工期が短く、道具も最小限で済むため、住みながらの施工にも最適です。
休日を使って1〜2日で仕上げられることも多く、業者に依頼せず自分で施工することでコストを抑えることも可能です。

床材や天井材の一部はホームセンターやネット通販で簡単に購入でき、気軽に模様替え感覚で取り入れられます。

東海エリアのマンションリフォームはベータにお任せください！

東海エリア（愛知・岐阜・三重）でマンションリフォームをご検討中なら、地域密着型のリフォーム専門会社「ベータ」にぜひお任せください。
私たちは、マンション特有の構造や管理規約に精通したプロフェッショナルとして、お客様の理想の住まいづくりをトータルでサポートいたします。

ベータでは、壁紙や床の張り替えといった小規模な工事から、間取り変更や設備交換を含む大規模リフォームまで幅広く対応可能です。
管理組合への申請手続きや近隣への配慮も含め、マンションリフォームに必要なすべてをワンストップでサポートします。

また、東海エリアに根ざしたサービスだからこそ、地域の建物事情や気候に合わせた提案が可能です。
多数の施工実績と豊富なノウハウを活かし、お客様の「こんな暮らしがしたい」を実現します。

「住みながらリフォームしたい」「水回りを一新したい」「家族構成の変化に合わせて間取りを見直したい」――そんなお悩みやご要望があれば、ぜひ一度ベータにご相談くださ！
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まとめ

マンションのリフォームには、一戸建てとは異なるルールや制限があります。
専有部分と共用部分の違いを理解し、管理規約の確認や管理組合への申請など、正しい手順を踏むことが成功への第一歩です。

また、建物の構造や配管の状況によって、間取り変更や設備の移動に制限が生じるため、専門的な視点からのプランニングが欠かせません。

一方で、住みながらのリフォームや手軽にできるプチリフォームのアイデアを取り入れることで、費用や負担を抑えつつ快適な住環境を実現することも可能です。

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