マンションの和室をリビングにリフォームする方法とポイント

畳の香りが心落ち着く和室も、ライフスタイルの変化とともに「使いにくい」と感じる方が増えてきました。
特にマンション住まいの方からは、「和室をもっと有効活用したい」「洋風のインテリアに合わせたい」といった声が多く聞かれます。
そこで注目されているのが、和室をリビングスペースとしてリフォームする方法。
この記事では、和室をリビングに変えるための具体的なステップや、後悔しないためのポイントをわかりやすくご紹介します。
暮らしやすさとデザイン性を両立させた空間づくりのヒントを、ぜひ参考にしてみてください。
目次
和室をリビングに変更するメリット

近年、和室をリビングスペースにリフォームするご家庭が増えています。
その背景には、現代のライフスタイルにより合った住まいへのニーズがあります。
ここでは、和室をリビングに変更することで得られる主なメリットをご紹介します。
開放感のある広々とした空間が生まれる

和室をリビングとつなげることで、壁やふすまによって区切られていた空間が一体化し、視覚的にも実際の使い勝手としても広々とした印象になります。
とくにマンションなどで限られたスペースを有効に使いたい場合、この「つながりのある空間づくり」は大きな魅力です。
自然光もより広く届くようになるため、部屋全体が明るく、開放的な雰囲気に変わります。
多目的に活用できるリビングを実現できる
和室は畳や間取りの関係で使い方が限られがちですが、リビングにリフォームすることで使い道が一気に広がります。
ソファやテーブルを置いて家族団らんの場にしたり、ワークスペースとして活用したり、子どもの遊び場や来客スペースとしても柔軟に使えるようになります。
日々の暮らしにフィットする“フレキシブルな空間”として、価値あるリフォームになります。
畳や建具のメンテナンスから解放される
和室ならではの魅力もある一方で、畳の定期的な交換や障子・ふすまの張り替えなど、維持管理には手間とコストがかかります。
洋室化することで、そうしたメンテナンスの負担から解放され、掃除やお手入れもぐんと楽になります。
また、フローリングに変えることで家具の配置もしやすくなり、模様替えの自由度もアップします。
和室をリビングにリフォームするデメリット

和室をリビングへとリフォームすることで得られるメリットは多くありますが、一方で失われてしまう機能や空間の価値もあります。
リフォームを成功させるためには、デメリットについてもしっかりと理解しておくことが大切です。
客間や寝室としての和室の機能が失われる

和室は来客時の客間や、布団を敷いて寝室として利用するなど、多目的に活用できる便利な空間です。
これをリビングに変更してしまうと、そうした柔軟な使い方ができなくなる可能性があります。
とくに来客が多いご家庭や、親戚が泊まりにくることがある場合は、和室がない不便さを感じることもあるでしょう。
くつろぎの和空間が減ってしまう
畳のやわらかな感触や、障子を通したやわらかな光など、和室ならではの「くつろぎ」や「癒し」の空気感を好む方も多いはずです。
洋室にリフォームすることで、そうした和の落ち着きや風情が感じられなくなり、少し味気なく感じることもあります。
ライフスタイルだけでなく、気持ちの面での変化にも注意が必要です。
子どもの遊び場が制限される可能性がある
小さなお子さんがいる家庭では、畳の柔らかさが転倒時の安全面で安心できたり、おもちゃを広げて自由に遊べるスペースとして重宝されることも多いです。
フローリングのリビングに変えることで、音やキズへの心配が増えたり、遊ぶスペースが限定されることもあります。
子どもが小さいうちは特に、床材や家具の配置にも配慮が必要です。
和室のリビングへのリフォーム費用の相場

和室をリビングにリフォームする際に、気になるのが「費用」の問題です。
内容によって金額には幅がありますが、一般的な相場を知っておくことで、予算の見通しが立てやすくなります。
ここでは代表的な工事内容とその価格の目安、そして費用を抑えるためのポイントをご紹介します。
リフォームの一般的な工事内容と価格例

和室を洋室化するリフォームでは、床・壁・天井・建具など複数の箇所を変更することになります。
それぞれの工事項目ごとに、費用の目安を見ていきましょう。
畳の撤去と床の変更にかかる費用
まず行うのが畳の撤去と、フローリングなどへの床材の張り替えです。
- 畳の撤去費用:1畳あたり約3,000〜5,000円
- フローリング施工費用:1㎡あたり約10,000〜15,000円が目安です。
6畳の和室であれば、床の変更全体でおおよそ10万〜15万円程度が一般的な相場になります。
壁・天井の洋室化の費用感
和室特有の土壁や砂壁、木枠をクロス張りの壁や天井に変更する工事も必要です。
- 壁紙の張替え(クロス工事):1㎡あたり約1,000〜1,500円
- 天井の張替え:6畳で約3万〜5万円ほどが目安です。
全体では、壁・天井の工事に5万〜10万円程度を見込んでおくとよいでしょう。
建具の交換に必要な予算
ふすまや障子などの建具も洋室に合わせて変更する必要があります。
- ふすまからドアへの変更:1ヶ所あたり3万〜6万円
- 押入れをクローゼット化:5万〜10万円程度
建具の交換は、内容によって大きく変動しますが、全体で10万〜15万円前後を想定しておくと安心です。
リフォーム費用を抑えるための工夫
予算に限りがある場合でも、工夫次第で費用を抑えながら満足度の高いリフォームが可能です。
以下のような方法があります。
- 既存の構造を活かす:間取りや収納の形を大きく変えずに、床や壁だけを変更することでコストを抑えられます。
- 部分的な洋室化にとどめる:全面リフォームではなく、一部を洋室風にアレンジするだけでも印象は変わります。
- 素材選びに工夫を:高価な天然木材や無垢材を避け、合板や機能性フローリングなど、コストパフォーマンスの高い素材を選ぶと経済的です。
- 補助金制度の活用:自治体によってはリフォーム補助金や省エネ改修の助成制度が利用できる場合があります。事前に調べておくとお得です。
和室とリビングの一体化リフォームの進め方

和室とリビングを一体化するリフォームは、空間を広く有効に使えるようにする有力な選択肢ですが、成功させるためには計画的な進め方が欠かせません。
ここでは、リフォームをスムーズに進めるためのポイントを順を追って解説します。
リフォームの目的と予算を明確にする

まず最初に考えるべきは、「なぜ和室をリフォームしたいのか」という目的を明確にすることです。
例えば「広いLDK空間をつくりたい」「子どもの遊び場を増やしたい」「老朽化した畳をどうにかしたい」など、目的によって必要な工事や仕様が変わってきます。
目的が定まったら、次に大切なのが予算設定です。
リフォームは思ったより費用がかかることも多いため、「上限いくらまでなら出せるか」を初めに決めておくと、後々の判断がしやすくなります。
間取りとレイアウトを入念に検討する
和室とリビングを一体化する際には、単純に仕切りを取り払えば良いというものではありません。
家具の配置、動線、収納の位置などを考慮しながら、どのように空間をつなげるかを検討する必要があります。
また、畳をフローリングに変えたときに段差が生じるケースもあり、安全面や使い勝手も重視した間取り設計が重要です。
設計士や施工会社と綿密に相談しながらプランを練りましょう。
床材や壁紙、収納スペースなどの仕様を決める
リフォームの印象を大きく左右するのが、内装材の選定です。
床材はフローリングの種類(無垢材・合板・クッションフロアなど)を選び、壁紙も周囲のインテリアと調和するデザインやカラーを選ぶことで、より快適な空間に仕上がります。
また、押入れをどう活用するかも重要なポイント。
クローゼットに変更するのか、造作棚を取り入れるのかなど、収納計画もしっかり立てておくと後悔がありません。
自然光や通風、エアコンの効きなどを考慮する
空間が広くなることで、光の届き方や風通し、冷暖房の効率が変わってくることもあります。
例えば、和室の障子を取り払うことで明るくなる一方、夏の直射日光が気になる場合も。
逆に、仕切りをなくしたことでエアコンの効きが悪くなることもあるため、断熱対策やサーキュレーターの活用、エアコンの追加設置なども視野に入れましょう。
賃貸の場合は大家の許可を得る手順を踏む
賃貸物件の場合は、勝手にリフォームを行うことはできません。
まずは管理会社や大家さんに相談し、必要であれば書面での許可を取得しましょう。
また、退去時には原状回復が必要になる可能性があるため、「原状復帰できるかどうか」や「工事内容の制限」について事前に確認することが重要です。
和室のリビング化で快適な住空間を実現するコツ

和室をリビングとして生まれ変わらせる際、ただ洋室に作り変えるだけではなく、「快適さ」や「使いやすさ」をしっかり意識した設計が大切です。
ここでは、心地よく暮らせる空間にするための工夫やデザインのコツをご紹介します。
家族のライフスタイルに合わせた設計を心がける

快適なリビング空間をつくるには、家族の過ごし方に合った設計が欠かせません。
たとえば、小さなお子さんがいるご家庭では安全性や遊びやすさを重視した床材選びや配置がポイントに。
在宅ワークが多い家庭では、リビングの一角にワークスペースを設けるなど、ライフスタイルに合わせた柔軟な設計が求められます。
単なる“洋室化”ではなく、“自分たちに合った空間”を目指すことが成功の鍵です。
収納スペースを確保して室内をすっきりと保つ
リビングは家族みんなが集まる場所だからこそ、物が散らかりやすい空間でもあります。
和室にあった押入れをクローゼットや壁面収納にリフォームすることで、見た目も機能性もアップします。
また、テレビ台やソファ周辺にも収納機能を持たせるなど、「使う場所の近くにしまえる収納」を意識すると、片づけやすく、すっきりとした空間がキープできます。
自然素材や和のテイストを取り入れた和洋折衷スタイルを検討する
完全な洋室にせず、和の要素を上手に取り入れることで、落ち着きのある魅力的な空間が生まれます。
たとえば、無垢材のフローリングや和紙風の壁紙、格子のデザインを取り入れるなど、ナチュラルで温かみのある雰囲気に仕上げると、飽きのこないリビングになります。
和モダンや和洋折衷スタイルは、インテリアとの相性も良く、どの世代にも人気の高いデザインです。
間接照明などで落ち着いた雰囲気を演出する
照明の選び方ひとつで、リビングの印象は大きく変わります。
特に、間接照明を使うことで、柔らかな光が部屋全体を包み込み、くつろぎやすい雰囲気を演出できます。
ダウンライトや壁面照明、フロアライトなどを組み合わせて、時間帯や用途に応じた明るさが調整できるようにすると、より快適な空間づくりが可能です。
照明計画もインテリアの一部と捉えて、空間全体に統一感を持たせるようにしましょう。
東海でマンションリフォームはベータへご相談ください!

マンションのリフォームをご検討中の方へ。
東海エリアでの実績が豊富な株式会社ベータなら、和室のリビング化をはじめとした幅広いリフォームに対応可能です。
ベータでは、お客様一人ひとりのライフスタイルやご要望に寄り添ったご提案を心がけており、「こうしたい」をカタチにする丁寧なプランニングと、細部にまでこだわった施工に自信があります。
また、マンション特有の制約(管理規約・構造上の制限など)にも精通しており、安心して工事をお任せいただける体制を整えています。
リフォーム後の快適な暮らしをしっかりサポートいたします。
小さなご相談から大規模な間取り変更まで、まずはお気軽にお問い合わせください。
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まとめ

和室をリビングにリフォームすることで、空間に広がりが生まれ、暮らしの快適さや利便性がぐんと高まります。
一方で、和室ならではの良さが失われる点や、一定の費用がかかる点も考慮が必要です。
リフォームを成功させるためには、目的や予算の明確化、間取り・仕様の慎重な検討、そしてライフスタイルに合ったデザインの工夫が重要です。
和と洋のバランスを取り入れた和洋折衷スタイルや、収納・照明計画まで意識することで、より満足度の高いリビング空間を実現できます。
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お客様の理想の住まいづくりを、プロの視点で丁寧にお手伝いします。