マンションのリノベーションで玄関土間を実現する方法

近年、「玄関土間」のある住まいが注目を集めています。
アウトドア用品の収納やDIYスペース、ペットのお世話場所など、多目的に使える土間は、暮らしの質をグッと引き上げてくれる存在です。
一戸建てのイメージが強い土間空間ですが、マンションでもリノベーションによって導入することが可能です。
限られたスペースを最大限に活かし、自分らしい玄関まわりをつくりたい方にとっては、まさに理想的な選択肢と言えるでしょう。
本記事では、
- 玄関土間の基本とメリット
- マンションで設置する際の注意点
- 実際の費用や工事期間
- 便利な活用アイデア
- など、マンションリノベで玄関土間を実現するためのノウハウをわかりやすく解説していきます。
「土間のある暮らし」に興味がある方や、マンションの玄関まわりをもっと快適にしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください!
目次
玄関土間とは

玄関土間とは、住宅の玄関に設けられた床が一段低くなったスペースのことで、土足で上がれるエリアを指します。
日本の伝統的な家屋に見られる造りであり、現代住宅やマンションでもその機能性やデザイン性から再注目されています。
屋外と室内を緩やかにつなぐ空間として、収納や趣味スペースなど多目的に活用できる点も魅力です。
土間の歴史と特徴

土間は古くから日本の住まいに存在し、かつてはかまどなどを置いた「台所」や農作業の場として使われていました。
地面と同じ高さで、土や砂利がむき出しのままのものもありましたが、次第に踏み固められた土や石、コンクリートなどが用いられるようになりました。
特徴としては、屋外の延長として機能するため、汚れを気にせず使えること、室内に比べて温度差があるため通気性や湿気対策にも活用されてきたことが挙げられます。
現代ではこの伝統的なスペースをアレンジし、収納やインテリアの一部として取り入れるケースも増えています。
土間に使用される床材
現在の土間には、用途やデザインに応じてさまざまな床材が使用されます。
代表的なものには以下のような素材があります。
- モルタル:無機質でスタイリッシュな印象を与えるため、モダンな住宅によく使われます。
- タイル:デザインや色が豊富で、滑りにくく掃除がしやすいのが特徴です。
- コンクリート仕上げ:インダストリアルな雰囲気があり、耐久性にも優れます。
- 石材やレンガ:自然素材の風合いを活かしたナチュラルな土間に適しています。
いずれも土足での使用に耐える強度とメンテナンスのしやすさが重視されます。
マンションでの土間設置の注意点
マンションに土間スペースを設ける際は、構造上の制限や近隣への配慮が必要です。
以下の点に注意しましょう。
- 床の高さ:土間は床を下げて設けるのが基本ですが、マンションの躯体構造によっては段差が設けられないことがあります。この場合は段差を設けず、素材でエリア分けする工夫が求められます。
- 防音対策:タイルやコンクリートなど硬い素材は音が響きやすいため、防音マットの使用や床下の遮音処理を検討しましょう。
- 結露や湿気対策:外気に接する部分が多いマンションでは、湿気による結露のリスクも。通気性のある素材選びや、換気設備の充実がポイントになります。
- 管理規約の確認:マンションの管理規約で、床材の変更や構造の改変が制限されている場合があります。必ず事前に確認し、必要に応じて管理組合への申請を行いましょう。
玄関土間のメリット

玄関土間は、単なる「靴を脱ぐ場所」以上の価値を持つスペースです。
暮らしを豊かにし、住まいに機能性とデザイン性をもたらしてくれる、さまざまなメリットがあります。
開放感のある空間を演出できる

玄関土間を設けることで、玄関まわりにゆとりが生まれ、開放的な印象を演出できます。
床の素材や高さの違いを活かすことで、空間に奥行きが生まれ、来客に対しても洗練された印象を与えることができます。
また、リビングと玄関をゆるやかにつなげる設計にすれば、ワンルームやコンパクトな住まいでも広さを感じさせる工夫として有効です。
趣味を存分に楽しむことができる
玄関土間は「外」と「内」の中間にある空間として、趣味の道具や活動と非常に相性が良い場所です。
汚れやすい作業や道具の出し入れも気軽に行えるため、趣味をより自由に、快適に楽しめる環境を整えられます。
アウトドア用品の収納や手入れに最適
登山やキャンプ、釣り、自転車など、アウトドアを楽しむ方にとっては、土間はまさに理想の収納&メンテナンス空間です。
土足のまま道具を運び込めるため、泥や汚れを気にせず使用でき、テントやシューズの乾燥、道具の手入れなどにも便利です。
DIYや作業スペースとしての活用
玄関土間は、簡単な工具作業やDIYにも最適なスペースです。
作業台を設置すれば、木工や修理といったちょっとした作業を行う場所としても活用できます。
汚れを気にせず作業できるうえ、音やにおいが室内にこもりにくい点も利点です。
収納が楽になる
玄関土間は、収納面でも非常に優れています。
靴や傘、自転車、ベビーカーといった「屋外と関係のある物」を土間にまとめることで、家の中をすっきりと保つことができます。
また、壁面や天井を活用すれば収納力をさらに高めることができ、限られた玄関スペースでも効率的に整理整頓が可能です。
可動棚やフックなどを組み合わせることで、自分好みの収納スタイルを実現できます。
玄関土間の活用アイデア

玄関土間は、従来の使い方にとらわれず、アイデア次第で暮らしに彩りと利便性を加えてくれる多目的スペースです。
日常のさまざまなシーンに合わせてカスタマイズすれば、より豊かで快適な生活が実現します。
ペットのためのスペースに
ペットを飼っている家庭にとって、玄関土間は非常に使い勝手の良い空間です。
屋外と室内の中間領域である土間は、ペットのケアやアイテムの管理に最適です。
ペットの洗浄や毛の処理に便利
散歩から帰ったペットの足を洗ったり、雨の日に濡れた体を拭いたりする場所として土間を活用すれば、リビングに汚れを持ち込まずに済みます。
簡易的なシンクやシャワーを設置することで、より快適なペットケアが可能になります。
また、毛の飛び散りも土間なら掃除しやすく、衛生面でも安心です。
ペット用品の収納場所として
リード、おもちゃ、ペットフード、トイレ用品など、散らかりがちなペットグッズも土間にまとめて収納すれば、動線もスムーズで管理が楽になります。
フックや棚、収納ボックスなどを組み合わせて、使いやすい専用スペースを整えるのがおすすめです。
ワークスペースやホームオフィスに
玄関土間をワークスペースとして活用する事例も増えています。
来客と生活空間を分けられるため、集中しやすい環境が整います。
玄関に近い位置にワークスペースがあれば、配達対応や外出もしやすく、仕事と生活をバランスよく両立できます。
また、自然光が入りやすい配置であれば、明るく開放感のある作業環境が生まれます。
来客時の応接スペースとして
玄関土間は、ちょっとした来客の応接スペースとしても活用できます。
室内に入ってもらうほどではないけれど、立ち話だけでは済まないような相手とのやり取りに最適です。
簡易的なベンチやチェア、テーブルを配置することで、落ち着いて話ができる空間になります。
プライベートスペースに踏み込まれないため、突然の来客にも安心して対応できます。
玄関土間の設置における注意点

玄関土間は便利で魅力的な空間ですが、設置や活用にあたっては注意すべきポイントもあります。
住まいの快適さを損なわず、長く心地よく使い続けるためには、以下のような点に留意しておくことが大切です。
冬場の寒さ・結露対策が必要

土間は屋外に近い環境であるため、冬場は特に冷え込みやすくなります。
コンクリートやタイルなど熱を伝えやすい素材を使っている場合、床から冷気が上がってくることも。
必要に応じて断熱材の施工や、土間と室内を仕切る建具の設置などで、寒さ対策を行いましょう。
また、外気との温度差により、結露が発生しやすいのも土間の特性です。
放置するとカビや腐食の原因になるため、通気性を確保する設計や、定期的な換気・除湿を心がけることが重要です。
汚れやすいので清掃が大切
土間は土足で利用する空間であるため、どうしても汚れやすくなります。
特に雨の日やアウトドア用品を出し入れする際には、泥や水分が床に残りがちです。
床材によっては滑りやすくなることもあるため、こまめな掃除とメンテナンスが欠かせません。
掃除しやすい床材を選ぶことも、快適に保つための工夫の一つです。
排水口や水拭き可能な仕上げを取り入れることで、日常的な清掃も手軽になります。
共有部分や管理組合の規定の確認を
マンションなど集合住宅で土間を設けたりリフォームしたりする場合、建物の構造や規約に注意が必要です。
玄関は建物の共有部分と接していることが多く、リノベーションの内容によっては管理組合への申請や許可が必要になることもあります。
床材の変更、防音・断熱工事、給排水設備の追加などを伴う場合は、事前にマンションの管理規約をよく確認し、必要に応じて管理会社や専門家と相談しましょう。
無断で改修を行うと、後々トラブルにつながる可能性があります。
玄関土間のメンテナンス方法

玄関土間は屋外と室内の中間にあるため、汚れやすく、劣化の進みやすい場所でもあります。
素材に合った適切なメンテナンスを行うことで、美しさと機能性を長く保つことができます。
以下では、代表的な床材別にお手入れのポイントを紹介します。
コンクリート・モルタルの手入れ

コンクリートやモルタル仕上げの土間は、無機質でモダンな雰囲気が魅力ですが、細かなひび割れや白華(はっか)現象が起きやすいという特性があります。
メンテナンスポイント:
- 掃除はほうきとモップで:ほこりや砂を定期的に掃き掃除し、週に1~2回程度水拭きを行うと清潔感を保てます。
- ひび割れの補修:ヘアクラック(細いひび)が気になる場合は、コンクリート用補修材やパテで埋める処理を。
- 保護材の塗布:仕上げ面を長持ちさせたい場合は、防水・防汚効果のあるシーラーを定期的に塗布するのも有効です。
タイルのお手入れ方法

タイルは耐久性が高く、デザイン性にも優れている一方、目地の汚れやすさには注意が必要です。
メンテナンスポイント:
- 日常清掃は中性洗剤で:土や泥などの汚れは、雑巾やモップでの水拭きと中性洗剤の使用で十分対応できます。
- 目地のケア:目地はカビや黒ずみが出やすい部分なので、ブラシで定期的にこすり洗いしましょう。カビが気になる場合は、カビ取り剤の使用を。
- 滑り止め対策:滑りやすいタイルの場合は、滑り止めコーティング剤を塗布することで安全性を高められます。
天然石の清掃とメンテナンス

天然石は高級感があり、自然な風合いが魅力ですが、素材によっては酸や水に弱く、繊細な扱いが求められます。
メンテナンスポイント:
- 専用洗剤を使用:中性または天然石専用の洗剤を使い、柔らかい布やモップで優しく拭き掃除を行いましょう。酸性洗剤や漂白剤の使用は避けてください。
- 水染み・シミ対策:吸水性がある石材には、防汚コーティングを施すと、水や油の染み込みを防ぐことができます。
- 定期的なワックスがけ:石の光沢を維持したい場合は、専用のワックスや保護剤でメンテナンスを行うと、美しさを長く保てます。
玄関土間のリノベーション費用と期間

玄関土間を新たに設けたり、既存のスペースを改修するリノベーションを行う場合、気になるのが「費用」と「工事期間」です。
どのような仕様にするか、素材や面積、住宅の構造によって異なりますが、一般的な目安とともに、コストを抑えるための工夫も紹介します。
リノベーションにかかる一般的な費用

玄関土間のリノベーション費用は、10万円〜50万円程度が相場です。
ただし、以下のような条件で価格は大きく変動します。
費用の主な内訳:
- 床材の種類(コンクリート、タイル、天然石など)
- 防水・断熱処理の有無
- 給排水設備の追加(ペット用シャワーなど)
- 収納や造作家具の設置
- 既存玄関スペースの解体・撤去費
例えば、シンプルにコンクリート仕上げを行うだけなら10〜20万円程度で済むこともありますが、タイル貼りや床暖房を加えると30万円以上かかるケースもあります。
工事期間の目安
工事期間は、2日〜1週間程度が目安です。
内容によってはもっと短期間で完了することもあります。
期間の目安:
- 簡易な床材の張り替えのみなら1〜2日
- 断熱・下地工事を伴う本格施工なら4〜7日
- 給排水工事や構造改修を含む場合は1週間以上
マンションなど集合住宅の場合は、管理組合への申請や工事日程の調整なども含め、全体のスケジュールに余裕を持って計画することが大切です。
費用を抑えるポイント
リノベーション費用を抑えるには、以下のような工夫が有効です。
- 既存の床材を活かす:上貼りや塗装などで施工を簡略化すれば、解体・廃材処理のコストを削減できます。
- DIYでできる部分を自分で行う:仕上げの塗装や収納棚の取り付けなど、一部を自分で施工することで人件費を節約できます。
- シンプルな素材・仕様を選ぶ:高価な天然石や複雑なデザインより、コンクリートやシンプルなタイルを選ぶとコストダウンにつながります。
- 複数の業者に見積もりを依頼する:費用と内容を比較し、適正価格で信頼できる施工業者を選ぶことがポイントです。
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まとめ

玄関土間は、ただの出入り口ではなく、暮らしの幅を広げる“プラスアルファの空間”です。
素材やデザインにこだわることで、開放感のある空間演出や、趣味・収納・ペット・ワークスペースなど、多彩な活用が可能になります。
ただし、土間には寒さや結露、汚れやすさ、マンション特有の制約など注意点もあるため、素材選びや設計には工夫が必要です。
また、メンテナンス方法を理解しておくことで、美しさと機能性を長く維持することができます。
玄関土間のリノベーションにかかる費用や期間は内容により異なりますが、ポイントを押さえればコストを抑えることも可能です。
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