トイレ増築の費用はいくらかかる?成功するためのポイントを解説!

トイレ増築リフォーム

はじめに:トイレ増築の費用とは?

トイレ増築リフォーム

トイレ増築とは、家や建物に新たにトイレを加える工事のことです。
一般的に、家の間取りを変更したり、新たな空間を追加する場合には一定の費用がかかりますが、トイレ増築も例外ではありません。

しかし、トイレは生活に欠かせない設備であり、その増築は快適な生活環境を作るための重要な投資と言えます。

トイレの増築を行う際にかかる費用は、増築の規模や工事内容によって大きく異なります。
最終的な費用を決定する要因として、使用する材料の種類、施工業者の選定、増築する場所の状況(例えば配管や排水設備の配置)などが影響を与えます。

本記事では、トイレ増築にかかる費用の相場や、増築を成功させるためのポイントを解説していきます。

トイレ増築の目的とメリット

トイレ増築リフォームのメリット

トイレ増築の目的は主に「生活の利便性向上」、「家族の人数やライフスタイルに合わせた空間の作成」、「不便な場所からトイレを移動させること」などが挙げられます。
具体的な目的とそのメリットを見ていきましょう。

  1. 家族の人数が増えた場合
    近年、家族構成の変化やライフスタイルの多様化に伴い、トイレの数を増やすことが求められる場面が増えています。
    特に、子供が増えたり、親との同居が始まったりした場合に、トイレを増築することで、家族全員が快適に暮らせる環境が整います。
  2. トイレの利用頻度が高くなった場合
    特に忙しい朝や、来客が多い場合など、トイレを増設することで、使いやすさや待機時間の短縮が実現できます。
    これにより、ストレスを軽減し、日常生活の効率が向上します。
  3. 既存のトイレの位置やスペースに不便を感じる場合
    トイレが家の奥にあったり、通路が狭かったりすると、使い勝手が悪く感じることがあります。
    増築することで、より利便性の高い位置にトイレを設けることができ、日常生活の質が向上します。
  4. 将来の資産価値向上
    トイレの増築は、家全体の利便性を高めるため、将来的に家の資産価値を向上させる可能性があります。
    特に賃貸物件や売却予定の家では、複数のトイレがあることが大きなアピールポイントになります。

増築を考えるタイミング

トイレ増築リフォームのタイミング

トイレ増築を考えるタイミングは、生活スタイルの変化や家の状況に応じてさまざまです。
以下のようなタイミングで増築を検討すると、より効果的に進められます。

  1. 家族構成の変化
    家族が増えたり、同居を始めた場合は、トイレの数が足りなくなることがあります。
    子供の成長や介護が必要な場合なども、トイレ増築を考える良いタイミングです。
  2. リフォームやリノベーションを計画しているとき
    住宅のリフォームやリノベーションを行う際に、トイレの増築を一緒に行うことで、工事の手間や費用を節約することができます。
    大規模な工事を行うなら、トイレ増築も同時に計画することで、全体の整合性を保ちながら効率的に進められます。
  3. トイレが古く、修理や交換が必要なとき
    既存のトイレが老朽化していたり、修理が頻繁に必要になる場合、トイレ増築を検討するタイミングかもしれません。
    古くなったトイレを新しくするだけでなく、増築を行うことで、より快適で使いやすい空間に変えることができます。
  4. 生活の質を向上させたいとき
    自宅での時間をより快適に過ごしたい、来客が多いのでトイレを増やしたい、そんな生活の質を向上させたいという理由で増築を考えるのも一つの方法です。

トイレ増築の費用相場について

トイレ増築リフォームの費用

自宅のトイレを増築する場合、工事費用の相場は一般的に50万円~300万円程度とされています。
ただし、具体的な金額は増築の規模や施工内容によって大きく異なります。

トイレ増築の工事費用の一般的な相場

トイレの増築費用は、以下のような要素によって決まります。

  • 新設するトイレのグレード:シンプルなトイレか、高機能なタンクレストイレか
  • 内装・設備の仕様:壁や床材、換気扇、手洗いカウンターの有無
  • 配管・電気工事:既存の配管からどの程度延長する必要があるか
  • 増築の広さ:1畳程度の増築か、それ以上の広さか


一般的な相場は以下の通りです。

工事内容費用相場
小規模なトイレ増築(1畳程度)約50万~150万円
広めのトイレ増築(1.5畳以上)約100万~250万円
バリアフリー仕様・高級設備約200万~300万円

増築の規模や地域による費用の違い

増築の規模が大きくなるほど、材料費や施工費が増加します。
また、地域によっても費用に差が生じることがあります。

都市部と地方の違い
・都市部では施工業者の人件費や建材費が高くなる傾向があり、20~30%ほど費用が高くなることがあります。
・地方では土地の広さに余裕があるため、比較的低コストで施工できることが多いです。

寒冷地や湿気の多い地域
寒冷地では断熱材や凍結防止の設備が必要になり、追加費用がかかります。
・湿気の多い地域ではカビ対策のための換気設備が求められることが多く、その分の費用が発生します。

トイレ増築にかかる費用の内訳

トイレ増築リフォーム

トイレを増築する際の費用は、主に基本的な工事費用・設備費用・その他の付帯費用の3つに分けられます。
それぞれの内訳を詳しく見ていきましょう。

基本的な工事費用

トイレを増築するためには、建物の構造を変更し、新たなスペースを確保するための工事が必要です。

工事内容費用相場
基礎工事(コンクリート基礎の設置)10万~30万円
木工事(壁・床・天井の施工)20万~50万円
断熱工事(寒冷地の場合は必須)5万~20万円
屋根・外壁工事(増築部分の仕上げ)20万~50万円
配管工事(給排水の接続)10万~30万円

建物の構造や増築の規模によって、これらの費用は変動します。
特に、トイレの増築場所によっては基礎工事や配管工事のコストが高くなる場合があります。

設備・設備工事費用

トイレ本体や内装設備にかかる費用も重要なポイントです。

設備内容費用相場
トイレ本体(便器・タンク・温水洗浄便座など)5万~30万円
手洗い器(カウンター付きや自動水栓など)3万~15万円
換気扇・換気システム1万~10万円
照明・電気工事5万~15万円
内装仕上げ(床・壁・天井のクロス・タイル)10万~30万円

高機能なタンクレストイレや、自動洗浄機能付きの便器を選ぶと、設備費用が高くなります。
また、バリアフリー仕様やおしゃれなデザインにこだわると、追加費用がかかることもあります。

その他の付帯費用(設計費、許可申請費用など)

トイレ増築には、工事費や設備費以外にもさまざまな費用が発生します。

費用項目費用相場
設計費(設計士・建築士による設計)5万~20万円
確認申請費(建築基準法に基づく申請)5万~15万円
解体工事費(既存部分の取り壊しが必要な場合)5万~20万円
廃材処理費(撤去した建材や設備の処分)3万~10万円

特に、建築確認申請が必要な場合や、設計士によるプランニングが必要な場合は、追加の費用が発生します。

トイレ増築を成功させるためのポイント

トイレ増築リフォームのポイント

トイレの増築は、家の快適さを向上させる大きなリフォームですが、計画をしっかり立てないと予算オーバーや施工トラブルの原因になります。
ここでは、トイレ増築を成功させるための重要なポイントを紹介します。

予算を決めて計画的に進める

トイレ増築の費用は50万~300万円と幅が広いため、事前に予算をしっかり決めておくことが大切です。
予算決めのポイントは以下のとおりです。

  • 優先順位を決める:トイレのグレードや設備にどこまでこだわるかを明確にする
  • 工事費・設備費・付帯費用を考慮する:基礎工事や設備工事などの内訳を把握する
  • 見積もりを複数取得する:業者によって価格が異なるため、2~3社から見積もりを取る

予算を決めたら、施工後に追加費用が発生しないように業者としっかり打ち合わせをすることが重要です。

信頼できる業者選びの重要性

業者選び

トイレの増築は配管や電気工事が関わるため、経験豊富で信頼できる業者を選ぶことが成功のカギとなります。
業者選びのポイントは以下のとおりです。

  • 実績が豊富か確認する:トイレの増築実績がある業者を選ぶ
  • 口コミや評判をチェックする:インターネットのレビューや知人の紹介を活用する
  • 見積もりの内容を比較する:安すぎる業者には注意し、工事内容の詳細まで明記された見積もりを確認する
  • アフターサポートがあるか確認する:施工後のトラブルに対応してくれるかどうかを事前に聞いておく

信頼できる業者としっかりコミュニケーションを取り、要望に合った施工ができるかを確認しましょう。

増築前に確認すべきポイント(配管、換気など)

トイレを増築する前に、施工の可否や快適に使用できる環境が整っているかをチェックしておくことが大切です。
事前にチェックすべきポイントは以下のとおりです。

配管の位置
・既存の配管から遠すぎると、給排水工事の費用が高額になる可能性がある
・排水の勾配を確保できるか確認し、詰まりにくい配管計画を立てる

換気設備
・トイレは湿気や臭いがこもりやすいため、換気扇や窓の設置を検討する
・できるだけ既存の換気経路とつなげることで、コストを抑えられる

電気配線と照明
・照明のスイッチ位置やコンセントの数を事前に決めておく
人感センサー照明など、使い勝手の良い設備を選ぶと快適性がアップ

建築基準法や許可申請
・増築の規模によっては、建築確認申請が必要になる場合がある
自治体のルールを事前に確認し、違反にならないよう注意する

トイレ増築費用を抑える方法

コスト

トイレの増築は快適な生活を実現するための重要な工事ですが、費用が高額になりがちです。
コストを抑えながらも、使いやすいトイレを作るための工夫が求められます。

ここでは、トイレ増築費用を節約する方法を紹介します。

節約できるポイントを見極める

トイレ増築の費用を抑えるためには、コストがかかりやすい部分を理解し、適切に調整することが大切です。
コストを抑えるポイントは以下のとおりです。

増築場所を工夫する
既存の給排水管に近い場にトイレを設置すると、配管工事の費用を抑えられる
・1階に増築する方が、2階よりも基礎工事や配管工事が簡で安くなる

無駄な設備や機能を省く
高機能トイレや豪華な内装を選ぶと費用が高額になる
・必要な機能を厳選し、最低限の設備でシンプルに仕上げる

複数の業者から見積もりを取る
・2~3社から相見積もりを取り、適正価格を把握する
「一式〇〇円」といった見積もりではなく、詳細な内訳を確認する

DIY可能な部分の活用

プロに依頼すると高額になる工事も、自分でできる部分をDIYすることでコストを削減できます。
DIYで節約できるポイントは以下のとおりです。

壁紙や床の張り替え
・壁紙の貼り替えやクッションフロアの施工は、DIYでも可能
・材料費だけで済むため、業者に依頼するよりも5万~10万円の節約ができる

照明や小物の設置
照明器具や収納棚の取り付けは比較的簡単で、自分で取り付けることで工賃を削減
・ネットショップやホームセンターで安価な商品を購入し、取り付けると費用を抑えられる

簡単な塗装作業
・壁や天井のペンキ塗りをDIYすると、業者に依頼するよりも数万円節約可能
・防水性のある塗料を使えば、汚れがつきにくく掃除も簡単に

ただし、配管工事や電気工事は専門技術が必要なため、DIYではなくプロに依頼するのが安全です。

設備や素材の選び方

トイレの設備や内装の素材を工夫することで、コストを抑えつつ、快適な空間を作ることができます。
節約できる設備・素材の選び方は以下のとおりです。

トイレ本体をコストダウン
・タンクレストイレはおしゃれだが高額なため、シンプルなタンク式トイレを選ぶと費用を抑えられる
型落ちモデルを選ぶと、最新機種よりも割安

内装材を安価なものに変更
床材はクッションフロアが安くて施工も簡単(タイルよりも安価)
・壁紙は高級クロスではなく、リーズナブルな量産クロスを選ぶと数万円節約可能

設備を最小限にする
手洗いカウンターを省略し、トイレタンクの手洗い付きタイプを選ぶ
換気扇のグレードを下げる(自動センサー機能なしのシンプルな換気扇を選ぶ)

中古品やアウトレット品を活用
・トイレ本体や建材をリサイクルショップやアウトレットで購入すると、大幅にコストダウン可能
ネット通販を活用し、割引価格で購入する

トイレ増築の注意点と失敗しないためのポイント

ポイント

トイレの増築は、家の利便性を高めるための重要な工事ですが、計画不足や施工ミスによって失敗するケースもあります。
トラブルを避けるためには、事前に注意点を把握し、しっかりと対策を講じることが大切です。

ここでは、よくある失敗事例とその原因、増築計画時に注意すべきポイントを紹介します。

よくある失敗事例とその原因

失敗事例①:排水の流れが悪く、トイレが詰まりやすい
原因:配管の勾配(角度)が適切でない、既存の排水管と正しく接続されていない
対策
・排水勾配(1/50~1/100の傾斜)を確保できるか確認する
・増築場所を既存の排水管に近い位置にすることで、排水工事の費用とリスクを抑える
・水道工事の経験豊富な業者を選び、事前に配管の確認をしてもらう

失敗事例②:トイレが臭う・湿気がこもる
原因:換気設備が不十分、排水トラップの設計ミス
対策
・換気扇を適切な位置に設置し、空気の流れを確保する
・窓を設置することで、自然換気を促す(ただし、窓があると冬場の寒さ対策も必要)
・排水トラップ(水が溜まり悪臭を防ぐ仕組み)が機能しているか業者に確認する

失敗事例③:思った以上に費用がかかり、予算オーバー
原因:計画時の見積もりが甘く、追加工事が発生した
対策
・最初の見積もりで「追加費用が発生しやすいポイント」を確認する
・配管工事や基礎工事が必要な場合は、想定よりも費用がかかる可能性を考慮しておく
・見積もりを2~3社から取り、適正価格を把握する

失敗事例④:動線が悪く、使いにくいトイレになった
原因:家族の生活動線を考えずに設置したため、使いにくくなった
対策
・リビングや寝室からアクセスしやすい位置に増築する
・家族構成(高齢者や子ども)のことも考え、バリアフリー設計を取り入れる
・夜間でも使いやすいように、照明やスイッチの位置を工夫する

増築計画時に注意すべき落とし穴

注意点

① 増築が建築基準法に違反しないか確認する
トイレを増築する際、建物の面積が一定以上増えると建築確認申請が必要になる場合があります。
・自治体のルールを事前に調べ、許可が必要かどうかを確認する
・無許可で増築すると後で是正工事が必要になり、余計な費用が発生する可能性がある

② 給排水管の距離を考慮する
増築する位置が既存の給排水管から離れていると、配管工事の費用が高くなり、水の流れが悪くなるリスクもあります。
・できるだけ既存の配管に近い場所を選ぶことで、工事費を抑える
・床下や壁の中に配管スペースが確保できるか確認する

③ 冬場の寒さ・結露対策を考える
増築したトイレは、もともと家の中にあったトイレよりも断熱性が低くなりがちです。
・断熱材をしっかり入れることで、冬場の寒さを軽減
・窓を設置する場合は、二重ガラスや断熱性の高いサッシを選ぶ
・床暖房や温水便座を取り入れると、寒冷地でも快適に使用できる

④ 音漏れ対策を忘れずに
トイレの音がリビングや寝室に響くと、家族が気を使うことになります。
・防音効果のある壁材やドアを選ぶ
・トイレの配置を考え、生活空間から少し離れた場所に設置する
・消音機能付きの便器を選ぶことで、使用音を軽減できる

トイレ増築を成功させるための総まとめ

まとめ

トイレの増築は、家の利便性や快適さを向上させる重要なリフォームです。
しかし、費用や工事の難易度、計画の甘さによるトラブルなど、多くの課題が伴います。

ここでは、コストを抑えながら理想のトイレを作るためのポイントを総まとめしました。

費用を抑えつつ、理想のトイレを作るポイント

① 予算計画をしっかり立てる
・追加費用が発生しやすいポイントを把握し、余裕を持った予算を設定する
・2〜3社から見積もりを取り、適正価格を確認する
DIYでできる部分を活用し、施工費を抑える

② 増築場所を工夫してコスト削減
既存の給排水管に近い場所に増築することで、配管工事のコストを削減
・1階に増築する方が、基礎工事や補強工事の費用を抑えやすい

③ 設備や素材を選び、無駄を省く
タンク式トイレを選ぶことでコストダウン(タンクレストイレは高額になりがち)
・壁紙や床材は、リーズナブルなものやDIY可能なものを活用
・中古品やアウトレットの設備を活用し、コストを抑える

④ 失敗しないための注意点を押さえる
・排水の流れを確保するため、配管の勾配を適切に設計する
・換気対策を万全にし、臭いや湿気を防ぐ
・音漏れ対策として、防音性のあるドアや壁材を選ぶ
・建築基準法や自治体のルールを事前に確認し、違法にならないようにする

理想のトイレを実現するために

トイレは家族全員が毎日使用する場所だからこそ、使いやすさと快適性を両立させることが重要です。

🔹 生活動線を考慮し、アクセスしやすい場所に設置
🔹 バリアフリー対応を検討し、家族全員が使いやすい設計に
🔹 冬場の寒さ対策として、断熱材や温水便座を取り入れる
🔹 収納スペースを確保し、清潔で快適な空間にする

まとめ:無駄なく、快適なトイレ増築を成功させる

トイレ増築を成功させるためには、しっかりとした計画とコスト管理がカギになります。

予算計画を明確にし、必要な部分と削減できる部分を見極める
増築場所や設備選びを工夫し、コストを抑えつつ快適なトイレを作る
換気・配管・音漏れ・寒さ対策など、事前に問題を防ぐ設計をする

無駄なコストをかけず、理想のトイレを実現するためには、事前の準備と業者選びが重要です。
しっかりとした計画のもと、快適で使いやすいトイレ増築を成功させましょう!

この記事が、みなさまのトイレの増築に関する情報収集の一助となれば幸いです。
トイレの増築に関してご不明な点等ございましたら、お気軽に株式会社ベータまでお問い合わせください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

森 卓也

森 卓也

㈱ベータ取締役。
平成元年生まれ。三重県亀山市出身。
慶應義塾大学大学院経営管理研究科(MBA)修了。
大学院在学中に不動産管理法人を設立し、20代で不動産オーナーに。
大学院(MBA)や不動産オーナーの経験を活かし、リフォーム費用を抑えるコツや信頼できる業者選びの秘訣など、リフォームに関して有益な情報を発信。

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