リフォーム!フローリングから畳へ変えるメリット・方法・費用を徹底解説

フローリングから畳へリフォーム

現代の住宅ではフローリングが主流になっていますが、「やっぱり畳のある暮らしが恋しい」と感じる方も少なくありません。
畳には、独特の香りや心地よい肌触り、そしてリラックス効果など、フローリングにはない魅力がたくさんあります。

この記事では、フローリングから畳にリフォームするメリット、具体的な方法、そして気になる費用について詳しく解説していきます。
和の空間で、心からくつろげる暮らしを手に入れたい方はぜひ参考にしてください。

フローリングから畳にリフォームするメリット

フローリングから畳へリフォーム

フローリングは現代的でスタイリッシュな印象を持つ一方、畳には日本独自の心地よさと機能性が詰まっています
ここでは、畳にリフォームすることで得られる主なメリットをご紹介します。

衝撃吸収性と防音性に優れる

衝撃吸収性と防音性

畳は厚みがあり、クッション性にも優れているため、足腰への負担を軽減してくれます。
小さなお子様や高齢の方がいるご家庭では、転倒時の衝撃を和らげる効果も期待できます。

また、畳は音を吸収しやすい素材でできているため、生活音が階下や隣室に響きにくく、防音効果も高まります
静かで快適な住環境を整えたい方にとって、大きな魅力といえるでしょう。

断熱性と消臭効果がある

断熱性と消臭効果

畳は内部にたくさんの空気を含んでいるため、断熱性が高いという特徴があります。
冬は床からの冷えを防ぎ、夏は涼しさを保ってくれるので、年間を通して快適な室内環境が作れます。

さらに、畳に使われる天然素材(イグサ)には、空気中の二酸化窒素を吸着し、室内の空気をきれいに保つ効果や、嫌なにおいを和らげる消臭効果もあります。
健康志向の方にもぴったりの素材です。

和の雰囲気で落ち着いた空間を演出

和の雰囲気

畳の持つ柔らかな色合いや自然素材ならではの風合いは、部屋全体に温もりと落ち着きをもたらしてくれます
和室として利用するのはもちろん、モダンなインテリアに合わせて「和モダン」な空間を演出することも可能です。
忙しい毎日の中で、心をほっと癒やしてくれる畳のある暮らしは、ストレスの軽減にもつながるでしょう。

フローリングを畳に変更する2つの方法

フローリングから畳へリフォーム

フローリングから畳にリフォームする方法は、大きく分けて「置き畳を敷く方法」と「フローリングを撤去して畳を新設する方法」の2種類があります。
ここでは、それぞれの特徴や費用について詳しく見ていきましょう。

フローリングの上に置き畳を敷く

手軽に畳の感触を楽しみたい場合には、フローリングの上に置き畳を敷く方法がおすすめです。
置き畳は、畳のような質感を持ちながら、簡単に設置・取り外しができるアイテムです。

置き畳のメリットとデメリット

【メリット】
⭕工事不要で手軽に導入できる
⭕必要な場所にだけ敷けるため、レイアウトの自由度が高い
⭕賃貸住宅でも使用可能で、原状回復が簡単

【デメリット】
❌完全に固定されないため、ズレやすい場合がある
❌段差が生じることがあり、掃除がやや面倒になることも
❌本格的な畳と比べると、耐久性や断熱性は劣る場合がある

置き畳の費用相場

置き畳の価格は、素材やサイズによって異なりますが、一般的には1枚あたり5,000円〜15,000円程度です。
6畳分のスペースに敷く場合、3万円〜9万円前後を見込んでおくとよいでしょう。

フローリングを撤去して新しく畳を張る

本格的に和室空間を作りたい場合や、長期間使用したい場合には、フローリングを撤去して畳を新しく張る方法が適しています。

フローリング撤去・畳張替えのメリットとデメリット

【メリット】
⭕本格的な和室として高級感のある仕上がりにできる
⭕床の高さを調整できるため、段差なく美しく施工できる
⭕断熱性、防音性など畳本来の性能を最大限に発揮できる

【デメリット】
❌フローリング撤去と床組み工事が必要なため、施工期間が長くなる
❌コストが高めになりがち
❌度施工すると簡単には元に戻せない

フローリング撤去・畳張替えの費用相場

フローリングの撤去費用は1㎡あたり3,000円〜6,000円、新しく畳を張る費用は1畳あたり10,000円〜25,000円が目安です。
6畳間をリフォームする場合、総額で15万円〜30万円程度になるケースが多いです。

ただし、使用する畳のグレードや工事内容によって価格は変動しますので、事前に複数の業者に見積もりを依頼するのがおすすめです。

畳の種類と特徴

一口に畳といっても、素材やデザイン、サイズによってさまざまな種類があります。
リフォームの際には、それぞれの畳の特徴を理解し、用途や好みに合ったものを選ぶことが大切です。

ここでは代表的な畳の種類とその特徴をご紹介します。

縁付き畳と縁なし畳

縁無し畳

【縁付き畳】
伝統的な畳のスタイルで、畳の長辺に「畳縁(たたみべり)」と呼ばれる布が取り付けられています。
畳縁には無地だけでなく、柄入りや高級素材を使ったものもあり、デザインのアクセントにもなります。
格式ある和室や本格的な和風建築には、縁付き畳がよく使われます。

【縁なし畳】
畳縁がないすっきりとしたデザインが特徴で、モダンなインテリアに馴染みやすいのが魅力です。
縁なし畳は琉球畳と呼ばれることもあり、洋風の部屋や現代的な住宅にもよく合います。
畳の目を市松模様に敷くことで、よりスタイリッシュな空間を演出できます。

和紙畳

和室畳

和紙を特殊加工して作られた畳表を使用する畳です。
天然イグサに比べてカビやダニに強く、耐久性にも優れているため、メンテナンスが簡単なのが特徴です。

また、カラー展開が豊富なため、インテリアに合わせたコーディネートがしやすい点も人気の理由です。
小さなお子様やペットがいるご家庭にもおすすめです。

琉球畳

琉球畳

沖縄発祥の琉球畳は、一般的な畳よりも目が細かく、縁がないスクエア型のデザインが特徴です。
畳表には七島イ(しっとうい)という草が使われることが多く、丈夫で長持ちします

最近では七島イ以外の素材で作られた「琉球畳風」の製品も多く流通しています。
シンプルかつ洗練された印象を持たせたい方に人気です。

畳のサイズは地域によって異なる

畳には「京間」「中京間」「江戸間」「団地間」など、地域ごとに異なるサイズの規格があります。
たとえば、関西地方では一般的に「京間」(約191cm×95.5cm)が使われ、関東地方では「江戸間」(約176cm×88cm)が多い傾向にあります。

リフォームの際には、既存の部屋サイズに合わせた畳選びが必要になるため、業者と相談しながら進めることが大切です。

畳のお手入れ・掃除方法

フローリングから畳へリフォーム

畳を美しく、長持ちさせるためには、日頃から正しいお手入れと掃除を心がけることが大切です。
ここでは、畳の日常的な掃除方法から、シミ・汚れの対処法、さらには畳替えのタイミングについて詳しく解説します。

畳の日常的な掃除

畳の掃除は、「ホコリをためないこと」が基本です
掃除機をかけるときは、畳の目に沿ってゆっくり動かすようにしましょう

目に逆らって動かすと、畳表を傷める原因になります。
掃除機の後は、乾いた雑巾で畳の目に沿って拭き取り、さらに細かいホコリを除去すると、よりきれいな状態を保てます。

また、湿気がこもらないように、晴れた日には窓を開けて換気を心がけることも重要です。
畳は湿気に弱いため、こまめな換気でカビやダニの発生を防ぎましょう。

畳のシミ・汚れの落とし方

畳に飲み物などをこぼした場合は、すぐに乾いた布で押さえるようにして水分を吸い取ります
こすってしまうと汚れが畳の中に入り込むため、絶対に擦らず、優しく押さえるのがポイントです。

軽いシミであれば、乾いた布で吸い取った後、中性洗剤を薄めた水に浸した布で叩くように拭き取ります。
その後、固く絞った布で洗剤を拭き取り、最後に乾拭きして自然乾燥させましょう。

カビが発生した場合は、まず乾いたブラシで軽く払い落とし、その後、アルコールスプレーを使って殺菌・除去します。
重度の汚れやシミは無理に自分で対処せず、専門のクリーニング業者に相談するのがおすすめです。

畳替えの目安

どんなに丁寧に使っていても、畳は徐々に劣化していきます。
畳替えには大きく分けて「裏返し」「表替え」「新調」という3つの方法があります。

  • 裏返し:使用開始から約3〜5年が目安。畳表を裏返して再利用する方法で、コストも抑えられます。
  • 表替え:使用開始から約5〜10年が目安。畳床はそのままに、新しい畳表に張り替えます。
  • 新調:使用開始から10〜20年が目安。畳床ごと新品に交換し、耐久性や機能性を回復させます。

畳表がささくれていたり、凹みが目立ってきた場合は、早めの畳替えを検討しましょう
適切なタイミングで手入れ・交換を行うことで、快適な畳生活を長く楽しめます。

畳と相性のいい和室リフォーム

フローリングから畳へリフォーム

畳へのリフォームをするなら、合わせて部屋全体の雰囲気も整えると、さらに居心地の良い空間に仕上がります
特に、壁や建具、収納スペースを工夫することで、統一感のある和室づくりが可能になります。

ここでは、畳と相性のいい和室リフォームのポイントを紹介します。

壁のクロス張り替え

和室に合わせるなら、壁のクロスにもこだわりたいところです
一般的なビニールクロスではなく、和紙調クロスや土壁風のクロスを選ぶと、自然な風合いと温もりを演出できます
色味も、白やベージュなどの柔らかいトーンにすることで、畳の緑色と調和し、落ち着いた空間が生まれます。

湿気対策を兼ねた調湿機能付きクロスも人気で、快適さをプラスできます。

襖・障子の修繕・交換

畳とセットで和室の雰囲気を高めるために、襖(ふすま)や障子(しょうじ)のリフォームもおすすめです。
襖紙を張り替えるだけで、部屋の印象が一新されます。シンプルな無地から、伝統的な和柄、モダンなデザインまで豊富に選べるため、好みに合わせた空間づくりが可能です。

障子についても、破れにくい強化紙やUVカット機能付きの素材に交換すれば、機能性も向上します。
特に障子は、自然光を優しく拡散してくれるため、昼間は心地よい明るさの中で過ごせます。

収納スペースの確保

和室をすっきりと使うためには、収納スペースの工夫も重要です。
押し入れを活用するのはもちろん、床下収納や壁面収納を取り入れることで、広々とした空間を保ちながら収納力を高められます。

また、最近では、押し入れの一部をクローゼットタイプにリフォームして、洋服や小物類を効率よく収納できるようにするスタイルも人気です。
和のテイストを壊さず、実用性も高める工夫をすると、長く快適に使える和室になります。

まとめ

まとめ

フローリングから畳へのリフォームは、見た目を一新するだけでなく、衝撃吸収性・断熱性・防音性といった実用的なメリットも得られる魅力的な選択肢です。
置き畳を使った手軽な方法から、本格的な畳張り替え工事まで、ライフスタイルや予算に合わせた方法を選ぶことができます。

また、畳の種類や和室全体のリフォームもあわせて検討すれば、より心地よく、長く愛せる空間が実現できます。
正しい掃除方法やお手入れを心がけることで、畳の美しさと機能性を長く保つことができるでしょう。

畳のリフォームは、ただの「床材の変更」ではなく、暮らしに癒やしと安らぎをもたらしてくれる素敵な住まい作りの第一歩です。
ぜひ、ご自身の理想に合った畳リフォームを検討してみてください!

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この記事を書いた人

森 卓也

森 卓也

㈱ベータ取締役。
平成元年生まれ。三重県亀山市出身。
慶應義塾大学大学院経営管理研究科(MBA)修了。
大学院在学中に不動産管理法人を設立し、20代で不動産オーナーに。
大学院(MBA)や不動産オーナーの経験を活かし、リフォーム費用を抑えるコツや信頼できる業者選びの秘訣など、リフォームに関して有益な情報を発信。

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