分譲マンション玄関リフォーム費用相場と手順徹底解説ガイド

マンションの玄関は、住まいの印象を左右する重要な空間です。限られたスペースでも、収納や照明、デザインを工夫することで、見違えるほど快適で機能的に生まれ変わります。とはいえ、「どこまでリフォームできるの?」「費用はどのくらい?」「管理組合への申請は必要?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
本記事では、分譲マンションの玄関リフォームにかかる費用相場と工事の進め方を徹底解説します。専有部分・共用部分の違い、注意すべき管理規約や構造上の制約、そして最新のデザイン・収納アイデアまで、初めての方でも安心して進められるように詳しくご紹介します。
東海エリアを中心に多くの実績を持つリフォーム専門店「ベータ」が、失敗しない玄関リフォームのポイントをわかりやすく解説しますので、これからリフォームを検討している方はぜひ参考にしてください!
目次
分譲マンション玄関リフォームの基本

マンションの玄関は「住まいの顔」ともいえる大切な空間です。来客を迎える最初の場所であり、日々の出入りを快適にするためにも、使いやすさとデザイン性の両立が求められます。ただし、マンションでは共用部分と専有部分の区別があるため、リフォームの自由度には一定の制限があります。ここでは、分譲マンションの玄関リフォームを検討するうえで知っておきたい基本を整理します。
専有部分と共用部分の違い
玄関ドア外側は共用部で原則交換不可
マンションの玄関ドアの外側は、建物全体のデザイン統一を保つため共用部分にあたるケースがほとんどです。そのため、個人の判断でドア本体を交換したり、塗装や取手を変更したりすることは原則としてできません。外側を変えたい場合は、管理組合への申請や許可が必須となります。
室内側・玄関収納・床壁天井は専有部で対応可
一方で、玄関の内側(室内側のドア面)や収納、床・壁・天井は専有部分にあたります。そのため、壁紙の張り替えやフロア材の変更、シューズボックスの交換、照明のリニューアルなどは自由にリフォーム可能です。最近では、間接照明や大容量の可動棚付き収納を取り入れ、機能的かつ美しい玄関空間をつくるケースも増えています。
玄関リフォームで叶えられること
収納力・明るさ・動線・防犯性の向上
玄関リフォームの目的は多岐にわたります。代表的なのが、収納力のアップと明るさの確保。靴や傘、ベビーカーなどをすっきり収納できる設計にすれば、毎日の出入りがスムーズになります。さらに、人感センサー付き照明の設置や防犯性能の高い鍵への交換などで、安心・快適な暮らしを実現できます。
デザイン統一と資産価値の印象アップ
玄関は、家全体の印象を左右する重要なポイントです。リビングや廊下の雰囲気に合わせた素材・カラーを選ぶことで、住まい全体に統一感が生まれ、洗練された印象になります。また、明るく清潔感のある玄関は、将来的な資産価値の向上にもつながる要素です。
計画前に必ず確認する制約と手続き

マンションの玄関リフォームを成功させるためには、デザインや設備選びよりも先に「制約と手続き」を把握することが最重要です。分譲マンションでは、住戸ごとに自由に工事できる範囲が限られており、工事内容によっては管理組合の承認が必要になります。ここでは、トラブルを防ぎながらスムーズに工事を進めるための基本的な確認ポイントを紹介します。
管理規約と申請フロー
工事申請書・図面・仕様書・工程表の用意
マンションでリフォームを行う際は、まず管理規約や使用細則の確認が欠かせません。玄関まわりの工事は共用部に近いため、管理組合や管理会社への事前申請が必須となる場合が多いです。一般的には、
- 工事申請書
- 施工図面
- 使用する材料や製品の仕様書
- 工事工程表
などの提出が求められます。
これらの書類をもとに、管理組合が安全性や騒音・外観への影響を審査します。
工事時間帯・養生・掲示・近隣挨拶のルール
マンションでは、工事の時間帯・作業範囲・搬入経路などが細かく定められていることがあります。特に玄関リフォームは共用廊下を通って資材を搬入するため、養生(ようじょう)作業や事前掲示、近隣住戸への挨拶が必要です。これらを怠るとクレームや工事中止のリスクがあるため、施工会社と連携してルールを厳守することが大切です。
構造・設備上の制約
壁式構造・梁形状・電気配線の注意点
マンションでは、構造や設備の条件によってリフォームの可否が変わります。たとえば、壁式構造の建物では、耐力壁を壊したり穴を開けたりする工事は不可です。また、梁(はり)の位置や形状によっては、天井高を下げずに照明を設置できない場合もあります。さらに、電気配線やインターホンの位置変更にも制約があるため、工事前に現地調査を行い、図面で確認しておきましょう。
共用廊下・玄関ドアの意匠統一への配慮
玄関ドアの外側や共用廊下に面する部分は、マンション全体の外観を保つため意匠統一(デザイン統一)のルールが設けられています。そのため、外側にシートを貼ったり、ポーチ照明を交換したりする場合も、見た目の変更が管理規約に抵触しないか要確認です。管理組合に相談し、他住戸との調和を意識することで、スムーズな承認と美観の維持が可能になります。
玄関の機能別リフォームアイデア

玄関は限られたスペースの中に、「収納」「明るさ」「快適性」「デザイン性」など複数の要素を求められる空間です。リフォームでは、目的を明確にしたうえで機能別にプランを立てることで、使いやすく見た目も美しい玄関を実現できます。ここでは、暮らしやすさを高める具体的なリフォームアイデアを紹介します。
収納最適化
トール収納・可動棚・シューズインクローゼット
靴や傘、季節の小物が増えがちな玄関には、収納の工夫が欠かせません。天井までのトール収納を採用すれば、デッドスペースを減らし収納量を大幅にアップできます。内部を可動棚にすれば、ブーツやスニーカーなど高さの異なる靴にも柔軟に対応可能です。さらに、スペースに余裕があればシューズインクローゼットを設け、靴だけでなくベビーカーやアウトドア用品までまとめて収納するのもおすすめです。
浮かせ収納・ニッチ・傘コートスペース
狭い玄関でも工夫次第で使い勝手は向上します。床から少し浮かせたフロート型収納は、見た目が軽やかで掃除もしやすく人気のスタイルです。また、壁の厚みを利用したニッチ収納を設ければ、鍵や郵便物の一時置き場として便利。さらに、帰宅後すぐに使える傘掛けやコートフックのスペースをつくると、動線がスムーズになり生活感もすっきりします。
明るさと快適性
室内窓・鏡・間接照明・人感センサー
玄関が暗く感じる場合は、採光と照明の工夫が効果的です。リビングや廊下とつながる壁に室内窓を設けると、自然光を取り込みながら開放的な印象に。また、大きめの姿見鏡を設置すれば、光を反射して空間を明るく広く見せることができます。照明は、間接照明や人感センサー付きライトを組み合わせることで、夜間でも快適で省エネな玄関を演出できます。
床材選定(タイル・フロアタイル・石調)
玄関の印象を大きく左右するのが床材選びです。高級感を演出したいなら、耐久性とデザイン性を兼ね備えたタイルや石調フロアがおすすめ。最近では、滑りにくくお手入れも簡単なフロアタイルも人気です。カラーは、明るいベージュ系で開放感を出すか、グレーやチャコール系で落ち着いた雰囲気を演出するなど、住まい全体のテイストに合わせて選ぶことがポイントです。
費用相場と内訳の考え方

玄関リフォームの費用は、工事内容の範囲・使用する素材・デザインのグレードによって大きく変わります。見積もりを取る前に、一般的な相場と内訳の考え方を理解しておくことで、無駄のない計画が立てやすくなります。ここでは、主要なリフォームメニュー別の目安と、コストを抑えるための工夫を紹介します。
メニュー別目安
床・壁・天井更新の相場と材料差
玄関の床・壁・天井のリフレッシュは、約5万〜15万円前後が一般的な目安です。たとえば、
- 床材:フロアタイルで約2万〜5万円、天然石や磁器タイルにすると約7万〜10万円前後
- 壁・天井:クロス張り替えで約3万〜6万円程度
といった価格帯になります。
素材によって見た目や耐久性が大きく変わるため、デザイン性とメンテナンス性のバランスを取ることがポイントです。
収納新設・可動棚・建具交換の相場
玄関収納や建具を新しくする場合は、10万〜30万円程度が目安です。
- トールタイプの玄関収納:約10万〜20万円
- 可動棚やオープン収納:約5万〜10万円
- 玄関ドア室内側の建具交換:約10万〜15万円
デザイン性の高い造作収納や間接照明付きタイプを選ぶと、コストは上がります。
見た目だけでなく、収納力や動線とのバランスを意識して選ぶと満足度が高まります。
コストを抑える工夫
標準サイズ採用・既存活かしのリフレッシュ
コストを抑えたい場合は、既製品の標準サイズを採用することが効果的です。オーダーメイド収納や特注建具は仕上がりは美しいものの、価格が1.5〜2倍になることもあります。また、既存の下地や框(かまち)を活かして仕上げ材だけを更新する「リフレッシュ工事」なら、見た目を一新しながら費用を抑えられます。
同時工事(廊下・洗面)で搬入養生の効率化
玄関だけでなく、廊下や洗面所の内装と同時に工事を行うと、搬入や養生作業をまとめられるため工期短縮とコスト削減につながります。また、素材や色味を統一することで、住まい全体に一体感が生まれるというデザイン上のメリットもあります。
デザインと安全性の両立

玄関リフォームでは、「見た目をおしゃれにしたい」という要望と同時に、防犯性・防災性・使いやすさといった実用面の確保も欠かせません。美しさだけでなく安心して使える設計を意識することで、長く快適に暮らせる玄関空間が生まれます。ここでは、デザインと安全性を両立させるためのポイントを紹介します。
テイスト別コーディネート
ナチュラル・モダン・ホテルライクの作り方
玄関の印象は、素材や色味の組み合わせで大きく変わります。たとえば、
- ナチュラルテイスト:木目調のフロアタイルや白系のクロスで、あたたかく明るい雰囲気に。観葉植物や籐(ラタン)素材を添えると自然なぬくもりが感じられます。
- モダンテイスト:グレーやブラックを基調に、マットな質感の建具や照明を取り入れると、シンプルで洗練された印象に。
- ホテルライク:間接照明と石調のフロアタイルを組み合わせ、上質感と落ち着きを演出。ミラーを大きく配置すれば、空間の広がりも生まれます。
どのテイストも、素材感と照明のバランスを整えることが成功の鍵です。
色・素材・照明の統一ルール
玄関のデザインをまとめる際は、「3つの統一」を意識すると仕上がりがぐっと洗練されます。
- 色の統一:ベースカラー(床・壁)・アクセントカラー(収納・建具)・ポイントカラー(小物)の3色以内にまとめる。
- 素材の統一:木目×石調、マット×グロスなど、異素材を組み合わせる場合は質感のトーンをそろえる。
- 照明の統一:色温度を統一し、間接照明で奥行きを演出。
これらを意識することで、シンプルでも高級感のある玄関に仕上がります。
防犯・防災・バリアフリー
鍵・ドアクローザー・覗き見対策
デザイン性を保ちながらも、安全面の強化は欠かせません。ディンプルキーや電子錠(スマートロック)を導入すれば、防犯性が高まるだけでなく開閉もスムーズになります。ドアクローザーは開閉時の音を軽減し、急なドアの閉まりを防止。さらに、玄関外の覗き見を防ぐすりガラスや視線カットのレイアウトを取り入れることで、プライバシーも守れます。
段差解消・手すり・滑りにくい床材
高齢者や子どもにも優しい玄関を目指すなら、安全性とバリアフリー設計がポイントです。段差をなくすか、緩やかなスロープを設けることで転倒リスクを軽減。壁面に手すりを設置すれば、靴の脱ぎ履きも安定します。さらに、滑りにくい床材(ノンスリップタイルや凹凸のあるフロアタイル)を選ぶことで、雨の日も安心です。
工程とスケジュール管理

玄関リフォームは、作業スペースが限られているうえに住まいの出入り口でもあるため、工程管理と生活動線の確保が非常に重要です。スケジュールを正しく把握しておくことで、工事中のストレスを最小限に抑え、トラブルのない進行が可能になります。ここでは、一般的な工期の流れと注意点、さらにトラブルを防ぐためのポイントを解説します。
一般的な工期目安
養生・解体・造作・内装・クリーニングの流れ
玄関リフォームの工期は内容にもよりますが、小規模な内装リフレッシュで1〜2日程度、収納造作を伴う場合は3〜5日程度が目安です。
主な流れは以下の通りです。
- 養生作業:共用廊下・エレベーター・室内床を保護(半日程度)
- 解体・撤去:既存の収納・床材・クロスを取り外し(半日〜1日)
- 造作・設備取付:新しい収納や棚、建具などを設置(1〜2日)
- 内装仕上げ:クロス・床材・照明などを仕上げ(1〜2日)
- クリーニング・確認:清掃・完了検査(半日)
工期中は職人の出入りが多くなるため、搬入経路の確保と作業時間の確認を事前に行っておきましょう。
玄関不使用時間と生活動線の代替計画
工事期間中は、一時的に玄関が使用できない時間帯が発生します。特に床材の張り替えや収納の据え付け時は通行が制限されるため、出入りスケジュールを職人と共有しておくことが大切です。
また、出入りが困難な時間に備え、ベランダや他の通用口の利用可否を確認しておくと安心です。家族の通勤・通学時間に影響が出ないよう、生活動線の代替計画を立てておきましょう。
トラブル防止
追加工事発生の典型例と事前調査
リフォームで多いトラブルの一つが、追加工事費の発生です。玄関まわりでは、以下のようなケースがよく見られます。
- 解体後に下地の腐食や段差が発見される
- 壁内に配線や配管が通っていて位置変更が必要になる
- 床下のレベル(高さ)のズレが判明する
これらを防ぐには、事前の現地調査と詳細な図面確認が不可欠です。
信頼できる施工会社なら、着工前にレーザー測定や構造確認を行い、リスクを説明してくれます。
見積比較の着眼点(仕様書・数量・養生範囲)
見積書を比較する際は、金額だけでなく「どこまで含まれているか」を確認しましょう。特に注目すべきポイントは以下の3つです。
- 仕様書:使用する建材や製品のメーカー・品番が明記されているか
- 数量:床面積・クロス面積などの算定根拠が妥当か
- 養生範囲:共用部や廊下の保護が見積もりに含まれているか
これらを明確にしておくことで、後からの追加費用や工期延長のリスクを大幅に減らすことが可能です。
最新トレンドと実用ディテール

回遊動線とただいま手洗い
玄関手洗いの設置条件と配管ルート
近年、感染症対策や衛生意識の高まりから「玄関に手洗い器を設ける」リフォームが人気を集めています。帰宅してすぐに手を洗える動線を確保することで、室内を清潔に保つだけでなく、生活のリズムにも自然に衛生習慣を取り入れることができます。
ただし、マンションでの玄関手洗い設置には「給排水の取り回し」が大きなポイントです。特に排水経路は既存のトイレ・洗面所などの近くから分岐させる必要があり、床下配管のスペースや勾配条件を事前に確認することが重要です。壁給水タイプのコンパクト手洗い器を選べば、限られた玄関スペースにもすっきり収めることができます。
帰宅動線の短縮と感染対策の両立
リビングや寝室に入る前に手を洗う動線をつくることで、ウイルスや花粉などを室内に持ち込まない工夫が可能です。たとえば「玄関→手洗い→クローク→リビング」といった回遊式の動線を設けることで、帰宅後の動作がスムーズになり、家族全員が自然と清潔を保てる住まいになります。
このようなプランは感染対策だけでなく、朝の身支度や外出準備の効率化にもつながるため、共働き家庭や子育て世帯からの支持も高まっています。
趣味収納と土間拡張
ベビーカー・自転車・アウトドアの置き場
もう一つのトレンドが「土間スペースの拡張」です。玄関から続く土間を広げることで、ベビーカーや折りたたみ自転車、キャンプ用品などをそのまま収納できる“外と内の中間空間”を実現できます。特にアウトドア好きなご家庭では、濡れた荷物を一時的に置けるスペースとしても重宝します。
可動棚やハンガーパイプを組み合わせれば、靴やヘルメット、アウトドアギアなどを整理しやすく、見た目にもすっきりとした印象に仕上げることができます。
汚れに強い仕上げと換気計画
土間を広げる際は、汚れや湿気に強い仕上げ材の選定がポイントです。モルタル調のタイルや塩ビ系フロア材を使用すれば、泥汚れや水滴の掃除も簡単。さらに、靴や濡れた用品を収納することで湿気がこもりやすいため、換気扇や小窓を設けて通気を確保することも大切です。
デザイン面では、リビング側との段差や素材の切り替えで空間をゾーニングすれば、機能性とインテリア性を両立した玄関に仕上がります。
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まとめ

マンションの玄関リフォームは、限られた空間を最大限に活かし、暮らしの第一印象を変える大切な工事です。専有部分・共用部分の違いを理解し、管理規約や構造上の制約を踏まえた上で計画することが成功のポイントとなります。
また、収納や明るさ、防犯性、デザイン性といった要素をバランスよく取り入れることで、見た目だけでなく機能面でも満足度の高い玄関空間を実現できます。さらに、工期や費用を正しく把握し、トラブルを防ぐための事前準備も欠かせません。
最近では「ただいま手洗い」や「土間拡張」など、暮らし方の変化に対応した最新トレンドも注目されています。リフォームを通じて、毎日の動線を快適にし、資産価値を高めることも可能です。
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